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「け」
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朝、時間をかけて丁寧に仕上げたメイクも、時間が経つにつれて崩れてしまうのは、避けられない悩みですよね。せっかく綺麗にファンデーションを塗っても、午後にはテカってしまったり、アイラインがにじんでしまったり…。この「メイクが崩れずに、どれくらい綺麗な状態を保っていられるか」を表す言葉が、まさに「化粧もち」です。
「化粧もちが良い」とは、メイクをしてから時間が経っても、メイクがヨレたり崩れたりせず、つけたての状態を長くキープできることを指します。逆に「化粧もちが悪い」場合は、すぐにメイクが崩れてしまい、頻繁にメイク直しが必要になってしまいます。
化粧もちに影響を与える要素は、実に様々です。皮脂や汗の量、肌の乾燥、気温や湿度などの外的要因はもちろんのこと、ファンデーションや口紅といった化粧品の種類や質、さらにはメイク前のスキンケアやメイク方法によっても、大きく変わってきます。
ですから、誰もが羨む「化粧もちが良い肌」を手に入れるには、自分の肌質や生活習慣に合ったコスメ選びやスキンケア、そしてメイクテクニックを身につけることが重要になってくるのです。
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化粧品の安全を守る縁の下の力持ち:原子吸光光度法
私たちは、しみやしわを防ぎ、肌に潤いやハリを与えるために、化粧水や乳液、美容液など様々な化粧品を使用します。これらの化粧品には、製品の品質や効果を高めるために、様々な成分が含まれています。その中には、ごくわずかな量ではありますが、鉄や亜鉛、銅といった金属が含まれていることがあります。これらの金属は、私たちの身体の機能を維持するために欠かせない栄養素です。しかし、必要以上の金属を体内に取り込んでしまうと、健康に悪影響を及ぼす可能性も否定できません。
そのため、化粧品を製造する際には、製品に含まれる金属の量を厳しく管理することが非常に重要です。微量金属分析と呼ばれる精密な検査方法を用いることで、製品中に含まれる金属の種類や量を正確に把握することができます。微量金属分析によって、製品の安全性を確保し、消費者が安心して使用できる化粧品を市場に送り出すことが可能となります。近年では、消費者の安全意識の高まりを受けて、微量金属分析の重要性はますます高まっています。化粧品メーカーは、消費者の信頼を得るためにも、微量金属分析を積極的に導入し、製品の安全管理を徹底することが求められています。
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肌のバリア機能と経表皮水分蒸散量の関係
私たちの肌は、常に周囲の空気と触れ合っています。そして、空気中に含まれる水分量が少ない場合には、肌自身に含まれる水分が失われていくことになります。この現象を「水分蒸発」と呼びます。目には見えませんが、肌の表面から水蒸気が空気中に逃げていく様子をイメージしてみてください。
この水分蒸発量は、「経表皮水分蒸散量(TEWL)」という指標で測られます。TEWLは、肌の健康状態を把握する上で非常に重要なものです。なぜなら、TEWLの値は肌のバリア機能と密接に関係しているからです。
バリア機能とは、肌が外部からの刺激や乾燥から自身を守るための、いわば「壁」のような役割のことを指します。このバリア機能が正常に働いている肌では、TEWLの値は低く抑えられています。つまり、水分蒸発が最小限に抑えられ、肌はみずみずしさを保つことができるのです。
反対に、乾燥や肌荒れなどが原因でバリア機能が低下すると、TEWLの値は上昇します。水分が過剰に蒸発してしまうため、肌は乾燥しやすくなり、外部からの刺激にも敏感になってしまいます。
このように、TEWLの値を見ることで、自分の肌のバリア機能の状態を知ることができます。健康な肌を保つためには、日頃から適切なスキンケアを行い、バリア機能を正常に保つことが重要です。
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化粧直しの秘訣:美しさを一日中キープ
朝のメイクアップは、気持ちを高め、一日を前向きに過ごすための大切な準備の一つと言えるでしょう。しかし、どんなに丁寧に仕上げたメイクも、時間と共に変化してしまうことは避けられません。皮脂や汗の影響で顔がテカったり、ファンデーションがムラになったり、口紅の色が薄くなってしまったりと、せっかくのメイクも台無しになってしまうことがあります。そこで大切になってくるのが「化粧直し」です。
化粧直しは、ただ単にメイクを直す作業ではありません。朝の美しい状態を保ち、一日中自信を持って過ごせるようにするための、大切な習慣と言えるでしょう。
例えば、テカリが気になる場合は、まず余分な皮脂を吸い取る紙を用いて、優しく押さえるようにして取り除きます。その後、崩れてしまった部分にだけ、少量のファンデーションを重ねるようにしましょう。この時、ゴシゴシとこすってしまうと、かえってメイクが崩れる原因となるため、注意が必要です。
また、口紅は、食事の後などに落ちてしまいがちな部分です。リップクリームで唇に潤いを与えてから、丁寧に塗り直すことで、美しい仕上がりが長持ちします。さらに、チークを少し足すことで、顔色を明るく見せる効果も期待できます。
このように、ほんの数分の化粧直しで、朝のメイクの美しさを長時間キープすることが可能になります。自分に合った化粧品を選び、こまめな化粧直しを習慣づけることで、一日中心地よい気分で過ごすことができるでしょう。
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肌の守護神!ケラトヒアリン顆粒とその役割
- ケラトヒアリン顆粒って?
私たちの肌は、表皮、真皮、皮下組織の3つの層で成り立っています。その中でも一番外側にあるのが表皮で、さらに表皮は4つの層に分けられます。その中でも一番外側にあり、私達の外の環境から身を守ってくれているのが角質層です。
この角質層を構成しているのが、硬くなった角質細胞と呼ばれる細胞です。角質細胞は、表皮の一番下の層である基底層で作られ、形や働きを変えながら、徐々に表面へと押し上げられていきます。そして最終的に角質層にたどり着き、垢となって剥がれ落ちていくのです。
ケラトヒアリン顆粒は、この角質細胞が角質層になるために欠かせない存在です。顕微鏡で見ると、顆粒状に見えることからこの名前が付けられました。
この顆粒には、フィラグリンというタンパク質が豊富に含まれています。フィラグリンは、角質細胞の中に存在するケラチン線維という繊維状のタンパク質同士を結びつける働きを持っています。
つまりケラトヒアリン顆粒は、フィラグリンを供給することで、角質細胞を硬く丈夫な角質へと変化させる役割を担っているのです。この働きによって、私達の体は、乾燥や外部からの刺激から守られているのです。
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肌の要!ケラチノサイトって?
私たちの肌は、ちょうど玉ねぎの皮のように、いくつかの層が重なり合うことで成り立っています。一番外側にある表皮は、紫外線や乾燥、細菌など、周りの環境から体を守る、いわば城壁のような役割をしています。この表皮のほとんどを占めているのが、「ケラチノサイト」と呼ばれる細胞です。
ケラチノサイトは、肌の表面にある角質層を作っている細胞です。角質層は、肌の一番外側にあり、外部からの刺激をブロックする役割を担っています。ケラチノサイトは、生まれたときは表皮の一番奥にありますが、時間をかけて徐々に表面へと移動していきます。そして、最終的には角質層となり、垢となって剥がれ落ちます。
このように、ケラチノサイトは常に新しい細胞が作られ、古い細胞が剥がれ落ちるというサイクルを繰り返しています。このサイクルが乱れると、肌の乾燥や肌荒れ、シミ、シワなどの原因となってしまいます。健康で美しい肌を保つためには、このサイクルを正常に保つことが非常に大切です。そのためには、バランスの取れた食事、十分な睡眠、紫外線対策など、日々の生活習慣に気を配ることが重要です。
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もう古い?化粧品原料基準とは
- 化粧品原料基準とは
化粧品原料基準(粧原基)とは、2001年まで日本で施行されていた、化粧品に配合される原料に関する基準をまとめた行政が正式に示した内容のことです。
当時、人々が安心して使える安全な化粧品を市場に流通させるために、この基準は重要な役割を担っていました。具体的には、化粧品の原料となる物質の品質や純度、含有量などを事細かに定めることで、粗悪な原料の使用や、意図しない成分の混入を防ぎ、健康被害のリスクを最小限に抑えることを目的としていました。
この基準には、油脂やアルコール、色材など、化粧品に広く使われる592品目もの原料がリストアップされ、それぞれの成分規格が細かく規定されていました。しかし、時代の変化とともに、国際的な基準との整合性や、より安全性の高い化粧品に対する需要の高まりから、2001年7月1日以降は、この化粧品原料基準に代わり、医薬品医療機器等法に基づいた新たな制度が導入されることとなりました。
現在では、この新たな制度のもと、より一層、消費者の安全と安心を確保するために、化粧品の原料や製造、販売に関する規制や管理が行われています。
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美髪への鍵!ケラチンが叶えるハリとツヤの秘密
「ケラチン」という言葉を、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか? ケラチンは、私たちの体内に存在するタンパク質の一つで、髪、肌、爪などを構成する重要な成分です。
特に髪においては、ケラチンは全体の約80%を占めていると言われ、髪の強度や柔軟性を保つ上で欠かせない役割を担っています。 つまりケラチンは、健康な髪を保つためには必要不可欠な成分と言えるでしょう。
ケラチンは、18種類のアミノ酸が結合してできています。その中でも特に多いのが、シスチンというアミノ酸です。シスチンは、ケラチン同士を結びつける働きがあり、これによって髪に強度と弾力が生まれます。
しかし、パーマやカラーリング、紫外線などの影響を受けると、このシスチン結合が壊れてしまい、髪が傷んでしまう原因となります。
傷んだ髪は、枝毛や切れ毛を起こしやすくなるだけでなく、ツヤやハリも失われてしまいます。
健康で美しい髪を保つためには、日頃からケラチンを補給することが大切です。
バランスの取れた食事を心がけ、ケラチンを多く含む食品、例えば、肉類、魚介類、卵、大豆製品などを積極的に摂るようにしましょう。
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地球に優しいケナフと化粧品
- 注目の植物、ケナフとは
近年、環境問題への意識の高まりから、様々な分野で「ケナフ」という植物が注目されています。 ケナフとは、一体どんな植物なのでしょうか?
ケナフは、アオイ科の一年草で、成長の速さが特徴です。 わずか数ヶ月で高さ3~4メートルにもなり、その間、大量の二酸化炭素を吸収します。 この二酸化炭素吸収量の多さから、ケナフは地球温暖化対策の切り札として期待されています。
さらに、ケナフは、木材に代わる資源としても注目されています。 ケナフの茎からは、紙や繊維、建材など、様々な製品を作り出すことができます。 木材と比べて成長サイクルが短いため、持続可能な社会の実現に貢献できる素材として、研究開発が進められています。
環境保護の観点から、ケナフは、地球と人に優しい植物と言えるでしょう。 今後、私たちの身の回りで、ケナフを使った製品を目にする機会が増えていくかもしれません。
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化粧品の香りで気分転換!
毎日のメイクやスキンケアは、ただ身だしなみを整えるためだけのものではないようです。鏡に映る自分の姿が美しくなると、気分が高まり、自信に満ち溢れてくるという経験はありませんか?
これは決して偶然ではありません。化粧品は、肌や顔立ちを美しく見せるだけでなく、私たちの心に深く影響を与える力を持っているのです。
例えば、お気に入りの口紅をひと塗りするだけで、明るい気持ちになったり、新しい香りの香水をつけることで、気分転換ができたり。
これは、視覚や嗅覚を通して、私たちの脳に心地よい刺激が伝わるためです。
最新の研究では、化粧をすることで、ストレスホルモンの分泌量が減少し、リラックス効果が得られることも明らかになっています。
また、メイクをするという行為自体が、自己肯定感や自己効力感を高め、積極性を引き出す効果も期待できます。
つまり、化粧品は、私たちの心を癒し、自信を与え、内面から輝かせてくれる、まさに魔法のようなアイテムと言えるでしょう。
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知ってた?化粧品と許可制度の意外な関係
かつて存在した化粧品の許可制度
少し前の日本では、新しい化粧品を販売するためには、国からの許可が必ず必要でした。これは、安全性に問題があるかもしれない化粧品が、何も知らない消費者の手に渡ってしまうことを防ぐための重要な制度でした。
当時の私たち消費者は、この制度のおかげで、安心して新しい化粧品を試すことができていたのです。
しかし、この許可制度には、企業にとって大きな負担となる側面もありました。
新しい化粧品を販売するためには、その安全性や有効性を証明する膨大な量の資料を作成し、国の機関に提出する必要がありました。
資料作成には専門的な知識を持った人員が必要とされ、時間も費用も膨大にかかっていました。
そのため、特に中小企業にとっては、新しい化粧品を市場に投入することが非常に困難でした。
このように、かつての化粧品の許可制度は、消費者の安全を守るという重要な役割を担っていましたが、同時に、企業の負担が大きく、新規参入を阻害する可能性も孕んでいました。
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色のマジック:減法混色の世界
- 色の三原色
絵の具や印刷など、光を反射して色を表現する際には、色の三原色と呼ばれるものが存在します。色の三原色とは、シアン、マゼンタ、イエローの三色です。これらの色は、他の色を混ぜても作り出すことができない特別な色であり、あらゆる色を作り出すための基礎となります。
色の三原色は、光を吸収する性質によって色を見せる減法混色という仕組みを用いています。それぞれの色の関係を見ていきましょう。
* -シアン-は、光の三原色のうち赤い光を吸収し、青い光と緑色の光を反射します。そのため、私達の目には青緑色に見えるのです。
* -マゼンタ-は、緑色の光を吸収し、赤い光と青い光を反射するため、赤紫色に見えます。
* -イエロー-は、青い光を吸収し、赤い光と緑色の光を反射するため、黄色に見えます。
これらの三原色は、混ぜ合わせることでさらに多くの色を作り出すことができます。例えば、シアンとマゼンタを混ぜると、両方の色が吸収する光が増え、最終的に青い光のみが反射されるため、青色になります。
このように、色の三原色は、光と色の関係を理解する上で重要な要素です。身の回りの印刷物や絵画など、様々な場面で応用されている色の三原色の仕組みを、これを機に意識してみてはいかがでしょうか。
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