ISO14000

毎日のように使う化粧品。その成分や効果にこだわる一方で、環境への影響について考えることは少ないかもしれません。しかし、化粧品の製造過程で使用される資源やエネルギー、使用後の容器の廃棄などは、地球に少なからず負荷をかけています。環境問題への意識が高まる中、化粧品業界でも環境への配慮が求められています。 化粧品の製造には、多くの水資源やエネルギーが消費されています。例えば、化粧品の原料となる植物の栽培には大量の水が必要とされ、その過程で土壌汚染や森林伐採などの問題も発生する可能性があります。また、製造過程で発生する二酸化炭素などの温室効果ガスも、地球温暖化の一因となっています。さらに、多くの化粧品に使用されているマイクロプラスチックは、海洋汚染の原因の一つとして世界中で問題視されています。マイクロプラスチックは、海洋生物が誤って摂取してしまうことで生態系に悪影響を与えるだけでなく、巡り巡って私たちの健康にも影響を及ぼす可能性も懸念されています。 このような状況を踏まえ、近年では環境負荷を低減するための取り組みが進められています。例えば、オーガニック原料や植物由来の原料を使用したり、製造過程でのエネルギー消費量を削減したりするなど、企業の取り組みも活発化しています。また、詰め替え可能な容器を採用することでプラスチックごみの削減を目指す動きや、使用済みの容器を回収してリサイクルする取り組みなども広がりを見せています。 私たち消費者も、環境問題を意識した製品選びや使用方法を心がけることが大切です。環境に配慮した製品を選ぶことはもちろん、過剰な包装を避けたり、詰め替え可能な商品を選んだりするなど、小さな心がけの積み重ねが、地球環境を守ることにつながります。