頭髪

化粧品の容器の裏側には、使用されている成分がずらりと並んでいますよね。普段は特に気にせずに見ているかもしれませんが、その中に「髪」という成分を見つけたことはありませんか？ 「髪」と聞くと、多くの人はシャンプーやリンスなど、髪のお手入れに使う製品を思い浮かべるでしょう。しかし実際には、「髪」はシャンプーやトリートメントだけでなく、ファンデーションや口紅など、様々な化粧品に使われていることがあるのです。 化粧品に使われる「髪」は、人の髪の毛から採取したものではなく、主に動物の毛が原料となっています。羊毛やカシミヤ、ウサギの毛などが使われており、これらは加水分解という方法でタンパク質を細かく分解して配合されます。 では、なぜ化粧品に「髪」が使われているのでしょうか？それは、毛を構成するケラチンというタンパク質が、人間の肌や髪に近い性質を持っているからです。そのため、肌や髪に馴染みやすく、保湿効果や柔軟性を与える効果などが期待できます。 例えば、口紅に配合すると、唇に滑らかなツヤを与え、乾燥を防ぐ効果があります。ファンデーションに配合すると、肌に密着し、自然な仕上がりを持続させる効果があります。 このように、「髪」は様々な化粧品に配合され、私たちの肌や髪を美しく保つために役立っているのです。