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還元剤
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- 塩酸システインとは?私たちの体の中には、タンパク質を作るために欠かせない栄養素であるアミノ酸が存在します。そのアミノ酸の一つにシステインというものがあり、塩酸システインは、このシステインに塩酸が結びついたものを指します。塩酸システインは、医薬品や化粧品の分野で広く活用されています。医薬品としては、主に咳止めや痰を出しやすくする去痰薬として、錠剤やシロップなどの形で配合されています。また、解毒作用を持つことから、肝臓の働きを助ける医薬品や、アセトアミノフェンなどによる中毒の治療薬としても用いられています。一方、化粧品では、主に美白効果を期待して配合されます。シミの原因となるメラニンの生成を抑えたり、メラニンを無色化する作用を持つため、シミ・そばかす対策に有効な成分として、化粧水や美容液などに配合されています。また、コラーゲンの生成を促進する作用もあるため、肌にハリや弾力を与え、しわを改善する効果も期待できます。さらに、塩酸システインは抗酸化作用も持ち合わせており、紫外線などによる肌へのダメージを抑制し、肌の老化を防ぐ効果も期待できます。このように、塩酸システインは医療分野だけでなく、美容の分野でも広く活用されている成分です。
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意外と身近な成分?チオ硫酸ナトリウムって?
- チオ硫酸ナトリウムとはチオ硫酸ナトリウムは、無色透明の結晶または白色の粉末状の物質です。水に大変溶けやすく、水に溶かすとほんのりとアルカリ性を帯びます。写真愛好家の間では、写真の現像液である定着液の成分として広く知られています。 写真フィルムや印画紙に残ったハロゲン化銀を溶かし、画像を安定化させる働きがあります。チオ硫酸ナトリウムは、写真以外にも様々な分野で活躍しています。例えば、プールの消毒に用いられる塩素。プールに残った塩素は人体に影響を与える可能性がありますが、チオ硫酸ナトリウムを加えることで無害化することができます。これは、チオ硫酸ナトリウムが塩素と反応し、人体に無害な物質に変える働きによるものです。また、金メッキの工程では、金と結合しやすい性質を利用して、表面に均一な金メッキを施すために用いられています。このように、チオ硫酸ナトリウムは幅広い分野で利用されている、大変便利な物質なのです。
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