化粧品と遅延型アレルギー反応
アレルギー反応というと、花粉症のように原因物質に触れてすぐに症状が出るものをイメージする方が多いのではないでしょうか。くしゃみや鼻水、目のかゆみなど、典型的な症状は数分から数時間以内に現れます。しかし、アレルギー反応の中には、原因物質に触れてから数時間から数日後に症状が現れるものもあるのです。これを遅延型アレルギー反応と呼びます。
遅延型アレルギー反応は、化粧品による肌トラブルの原因の一つとしても知られています。例えば、新しい化粧水を使ったら、数日後に肌がかゆくなったり、赤みが出たりすることがあります。これは、化粧水に含まれる成分に対して遅延型アレルギー反応を起こしている可能性があるのです。
すぐに症状が出ないため、原因を特定するのが難しいという側面もあります。身に覚えのない肌トラブルが起きた場合は、最近使い始めた化粧品や、いつも使っている化粧品でも季節の変化や体調によって反応が出てしまう場合もあるので、使用を控えてみて様子を見ることも大切です。
また、アレルギー反応は自覚症状がない場合でも、皮膚科でパッチテストを受けることで、原因物質を特定することができます。原因物質が分かれば、それを避けることで、アレルギー反応を防ぐことができます。