解剖学

私たちは毎日当たり前のように髪を洗ったり、整えたりしていますが、髪がどこからどのように生えているのか、詳しく知っている人は少ないのではないでしょうか。一見、頭皮の表面から生えているように見える私たちの髪ですが、実際には、頭皮の下にある「毛包」と呼ばれる器官から生えています。 毛包は、例えるなら植物の「球根」のような役割を果たす器官です。頭皮の奥深くで、髪の毛の根元である「毛根」を包むように存在し、毛根に栄養を送り込みながら、健やかな髪の成長を支えています。毛包の形は、個人や生えている部位によって異なり、丸みを帯びていたり、楕円形をしていたりと様々です。 この毛包は、ただ髪を支えているだけではありません。毛髪の成長や色素産生にも重要な役割を担っており、髪の太さや色、質感を決める重要な要素となっています。毛包の活動が活発であれば、太くてコシのある、健康的な髪が生えてきます。反対に、毛包の活動が弱まってしまうと、髪の毛は細く弱々しくなり、抜け毛や薄毛の原因にもなりかねません。 このように、毛包は、毛髪の一生を支える重要な器官と言えるでしょう。