角層バリア機能

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知っていますか?化粧品の「感覚刺激」

- 化粧品による感覚刺激とは? 化粧品を使っていて、「なんだかピリピリする…」「塗ったところがかゆい…」「肌が赤くなってヒリヒリする…」なんて経験はありませんか? それはもしかしたら、化粧品による「感覚刺激」かもしれません。 感覚刺激とは、健康な状態の肌に化粧品などを塗った時に、炎症を伴わない不快な感覚のことを指します。 具体的には、次のような症状がよくみられます。 * ひりつき感 * かゆみ * ほてり * チクチクする感じ * 赤み * 乾燥 * つっぱり感 これらの症状は、肌に直接塗るスキンケア用品だけでなく、メイクアップ用品やヘアケア用品などによっても引き起こされる可能性があります。 感覚刺激の特徴は、すべての人に同じように起こるわけではないという点です。 同じ化粧品を使っていても、ある人は全く刺激を感じないのに対し、別の人は強い刺激を感じることがあります。 これは、肌の状態や体質、アレルギー反応の有無など、様々な要因が関係しているためです。 また、同じ化粧品でも、体調や季節、使用量、使用方法などによって、刺激の強さが変わることもあります。 そのため、いつも使っている化粧品でも、少しでも違和感を感じたら、使用を中止し様子を見るようにしましょう。
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テープストリッピング:肌の奥を探る技術

私たちの肌は、一見滑らかに見えますが、実際にはいくつもの層が重なり合った複雑な構造をしています。その最も外側を覆っているのが「角層」と呼ばれる部分です。角層は、まるで私達の体を包む薄いベールのように、外部からの様々な刺激から体を守ってくれる大切な役割を担っています。 この角層は、肌の健康状態を大きく左右する重要な部分です。乾燥や肌荒れなどのトラブルを抱えている場合、角層の状態が悪くなっていることが多いと言われています。そこで、肌の専門家たちは、様々な方法で角層の状態を調べています。 その方法の一つに、「テープストリッピング」というものがあります。これは、特殊なテープを肌に貼り付けて剥がすことで、角層の一部を採取する方法です。採取した角層を顕微鏡で観察することで、角層の厚さや細胞の並び方などを詳しく調べることが可能になります。 このように、目には見えない肌の表面を詳しく調べることで、私たちは自分の肌の状態をより深く理解し、適切なケアを行うことができるのです。
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化粧品とアルコール:知っておきたい感受性の話

化粧水や乳液など、私たちが日常的に使用している化粧品の多くに、アルコールが配合されています。化粧品に含まれるアルコールは、様々な役割を担っており、製品の使い心地や品質に大きく関わっています。 まず、アルコールには、肌に塗布した際に感じる清涼感を高める効果があります。揮発性が高いため、肌に触れるとすぐに蒸発し、その際に周囲の熱を奪うことで、ひんやりとした冷感を与えます。これは、特に汗ばる季節や、日焼け後のほてりを抑えたいときに、心地よく感じられます。 また、アルコールは、化粧品のべたつきを抑え、さっぱりとした使用感にする効果も期待できます。油分を分解する性質を持つため、クリームや乳液に含まれる油分を分解し、肌への浸透を助けます。そのため、使用後にべたつかず、さらっとした使い心地を好む方におすすめです。 さらに、アルコールには、雑菌の増殖を抑え、製品の品質を保つ効果も期待できます。化粧品は、開封後、空気中の雑菌に触れることで、品質が劣化しやすくなります。アルコールには、これらの雑菌の繁殖を抑え、製品の劣化を防ぐ効果があります。 しかし、アルコールを含む化粧品を使用する際には、注意が必要です。アルコールは、肌の水分を蒸発させやすく、乾燥の原因となる可能性があります。特に、乾燥肌や敏感肌の方は、注意が必要です。アルコールに過敏な方は、使用前にパッチテストを行うか、アルコールフリーの製品を選ぶようにしましょう。
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ストループテストでわかる!ストレスと肌の関係

私たちは日々、鏡を見て自分の顔色を伺い、体調や気分を何となく把握していますよね。 実は、肌は体の表面を覆うだけの組織ではなく、心の状態を映し出す鏡のような存在なのです。 喜びや幸福感に満ち溢れている時、私たちの肌は、内側から溢れ出す輝きを放ちます。 反対に、不安や緊張に押しつぶされそうな時、肌は本来の輝きを失い、くすんで見えたり、思わぬところに吹き出物が現れたりします。 これは、心と肌が密接に影響し合っていることを如実に示す一例と言えるでしょう。 心の状態が肌に影響を与えるメカニズムは、自律神経系やホルモンの働きと深く関わっています。 ストレスを感じると、自律神経の一つである交感神経が優位になり、血管が収縮しやすくなります。 すると、肌への血流が悪くなり、栄養や酸素が十分に行き渡らなくなってしまいます。 その結果、肌のターンオーバーが乱れ、くすみや乾燥などの肌トラブルを引き起こしてしまうのです。 また、ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールの過剰な分泌も、皮脂の分泌を増加させ、毛穴を詰まらせたり、炎症を引き起こしたりする原因となります。 このように、心と肌は密接に繋がっているため、肌のトラブルを根本的に解決するためには、心のケアも非常に大切になってきます。
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抗えぬ運命?自然老化の秘密に迫る

年齢を重ねると、肌に様々な変化が現れます。シミやシワ、たるみなど、鏡を見るたびにため息が出てしまう方もいるかもしれません。これらの変化の原因として、多くの人が紫外線などの外的要因を思い浮かべるでしょう。しかし、実は肌の老化現象には、「自然老化」と呼ばれる、抗うことのできない要素が大きく関わっているのです。 自然老化とは、その名の通り、時間の経過とともに自然に起こる体の変化によって引き起こされる老化現象を指します。歳を重ねるごとに、私たちの体は様々な変化を経験します。そして、それは肌にも例外なく訪れます。 生まれたばかりの赤ちゃんの肌は、みずみずしく、ハリと弾力に満ち溢れています。これは、肌の細胞が活発に生まれ変わり、常に新しい細胞が補充されているからです。しかし、年齢を重ねるにつれて、細胞の生まれ変わる力は徐々に衰えていきます。すると、肌の水分や弾力を保つために必要なコラーゲンやエラスチンといった成分も減少していきます。その結果、肌は乾燥しやすくなり、ハリや弾力を失い、シワやたるみが目立つようになるのです。 つまり、自然老化とは、私たちが避けることのできない、生物としての宿命ともいえるでしょう。しかし、だからといって落胆する必要はありません。自然老化のメカニズムを理解し、適切なケアを続けることで、加齢による肌の変化を穏やかにすることができます。栄養バランスの取れた食事、十分な睡眠、適度な運動など、健康的なライフスタイルを心がけ、いつまでも若々しい肌を目指しましょう。
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ストループテスト:肌へのストレスの影響を探る

- 化粧品研究における意外なツール「ストループテスト」と聞いて、緑色で書かれた「赤」という文字や、赤色で書かれた「青」という文字を思い浮かべた方は、心理学に関心をお持ちかもしれませんね。色のついた単語の色と意味が一致しないように提示されるこのテストは、本来、人間の認知能力を測るために心理学の分野で使われてきました。しかし近年、意外にも化粧品科学の分野で注目を集めているのです。肌は、心と密接に繋がっている臓器と言われています。ストレスを感じると肌が荒れたり、ニキビができやすくなったりする経験をしたことはありませんか? 実は、ストレスと肌の関係は科学的にも証明されつつあります。ストレスを受けると、体内で cortisol というホルモンが分泌されます。cortisol は、皮脂の分泌を増加させたり、炎症を引き起こしたりするなど、肌に悪影響を与えることが知られています。そして、ストループテストは、このストレスと肌の関係を科学的に解明する上で役立つツールなのです。ストループテストを実施する際に、脳波計や皮膚の電気伝導率を測定する機器などを用いることで、被験者がストレスを感じている度合いを客観的に評価することができます。さらに、ストループテストの実施前後に肌の状態を比較することで、ストレスが肌に及ぼす影響を詳細に分析することが可能になります。化粧品開発の現場では、これまで以上に消費者の肌への優しさや、心の状態に寄り添う製品が求められています。ストループテストは、心の状態が肌に与える影響を科学的に解明することで、ストレスに負けない、より健康的で美しい肌を実現するための新たな化粧品の開発に貢献していくことが期待されています。
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