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植物油
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「半乾性油」という言葉を耳にしたことはありますか? あまり聞き慣れないかもしれませんが、実は私たちの身近で使われている油の一種です。
半乾性油は、空気に触れることでゆっくりと酸化し、薄い膜のように固まる性質を持っています。代表的なものとして、食用油としておなじみの綿実油、大豆油、トウモロコシ油などが挙げられます。これらの油は、私たちの食卓に欠かせない存在と言えるでしょう。
では、なぜこれらの油は固まるのでしょうか?それは、これらの油にオレイン酸やリノール酸といった脂肪酸と、グリセリンが結合した「トリエステル」が多く含まれているからです。これらの成分が、空気に触れることで化学反応を起こし、固体へと変化していくのです。
半乾性油は、食用油としてだけでなく、塗料や印刷インキなど、様々な用途に利用されています。私たちの生活を支える、重要な役割を担っていると言えるでしょう。
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潤い肌へ導く?半乾性油のスキンケア効果
- 半乾性油ってどんな油?半乾性油とは、空気中に放置するとゆっくりと酸化して、最終的には固体に変化する油のことです。塗料や印刷インキなどに使われる乾性油のように、短時間で乾いて固まることはありませんが、サラダ油などの不乾性油のように、いつまでも液体のままではありません。では、この半乾性油は、私達の肌にどのように関わってくるのでしょうか?半乾性油は、肌に塗布すると、ゆっくりと酸化が始まります。そして、酸化が進むにつれて、油は徐々に粘度を増し、最終的には薄い膜を作ります。この膜は、肌の表面を覆うことで、水分が蒸発するのを防ぎ、肌の潤いを保つ効果が期待できます。さらに、外部からの刺激から肌を守る役割も果たします。代表的な半乾性油としては、綿実油やコーン油、菜種油などがあります。これらの油は、食用としても馴染み深いものばかりですね。特に、綿実油は、人間の皮脂の成分構成に近いと言われ、肌への馴染みが良いとされています。半乾性油は、その名の通り、乾性油と不乾性油の中間の性質を持つ油です。肌への刺激が少なく、保湿効果や保護効果が期待できることから、化粧品やスキンケア製品に広く利用されています。
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化粧品の裏側:水添の秘密
毎日のように手に取る化粧品。その品質の高さは、実は様々な技術によって支えられています。その中でも、あまり表舞台に出ることのない、しかし重要な役割を担っているのが「水添」という技術です。
化粧品の成分表示をじっくり見たことはありますか? 「水添」という言葉は、様々な化粧品の成分名に隠れており、実はとても身近なものです。では、水添は具体的にどのような働きをするのでしょうか?
水添とは、簡単に言うと、油に水素を結合させることを指します。油は、空気や光、熱などに触れると酸化しやすく、品質が劣化しやすいためです。酸化は、化粧品の劣化だけでなく、肌への刺激にも繋がることがあります。そこで、水素を結合させることで、油を安定化させ、酸化しにくくするのです。
水添によって油が安定化すると、化粧品の品質が長持ちするだけでなく、使い心地も向上します。例えば、クリームや乳液は、なめらかで伸びが良くなり、肌へのなじみも良くなります。口紅は折れにくくなり、リップグロスはべたつきが抑えられます。
このように、水添は、普段私たちが何気なく使っている化粧品の品質を陰ながら支える、まさに「縁の下の力持ち」といえるでしょう。
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