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桿体細胞
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- 眼の奥に広がる光のキャンバス
眼の奥に広がる光のキャンバス、それは網膜と呼ばれています。まるで写真機のフィルムのように、眼に入ってきた光を捉え、私たちに鮮やかな世界を見せてくれる、とても大切な器官です。
私たちが普段何気なく見ている景色や人の顔、色とりどりの花々も、実は網膜なしでは認識できません。光はまず眼球に入り、レンズを通る際に屈折します。そして、ちょうど網膜の位置で像を結ぶように、眼の構造は精巧にできています。
カメラのレンズでピントを合わせるのと同じように、私たちの眼のレンズも、近くの物を見るときは厚く、遠くの物を見るときは薄くなることで、網膜に常に鮮明な像を届けられるようになっています。網膜に映し出された像は、視神経を通して脳に伝えられます。脳は、送られてきた情報を瞬時に処理することで、私たちはその景色や物の形、色などを認識しているのです。
このように、網膜は、私たちが世界を認識するために必要不可欠な役割を担っています。この光のキャンバスがあるからこそ、私たちは日々の生活の中で、美しい景色や大切な人の笑顔を楽しむことができるのです。
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夜空の魔法?プルキンエシフトで変わる色の見え方
夕暮れ時、空を茜色に染めながら太陽がゆっくりと地平線に沈んでいく時、世界は昼間とは違う顔を見せ始めます。あたりが薄暗くなっていくにつれて、私たちの目に見える色の見え方も少しずつ変化していくのを感じたことはありませんか?
例えば、昼間は太陽の光を浴びて鮮やかな赤色に見えていた花が、夕暮れ時になると、周りの風景に溶け込むように暗くくすんで見えることがあります。 反対に、昼間はそれほど目立たなかった緑色の葉っぱが、夕暮れ時になると、まるで内側から光を放つように、明るく鮮やかに浮かび上がって見えることもあります。
このような、夕暮れ時に起こる色の見え方の変化は、「プルキンエシフト」と呼ばれる現象によるものです。人間の目は、明るい昼間は主に赤色の光に敏感に反応し、暗い環境では青色の光に敏感に反応するようにできています。そのため、夕暮れ時になり周囲が暗くなってくると、私たちの目は、赤色の光よりも青色の光をより強く感じるようになり、その結果、色の見え方が変化するのです。
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