心理

私たちは、嬉しいときには笑顔になったり、悲しいときには涙を流したりと、感情を表情で表現します。しかし、感情の変化は、表情として表に出る以外にも、肌に現れることをご存じでしょうか？ たとえば、緊張しているときに手が冷たくなったり、恥ずかしいときに顔が赤くなるといった経験は誰にでもあるでしょう。これは、心の動きが、自律神経系を通して皮膚の汗腺や血管に作用し、発汗や血流の変化を引き起こすために起こります。 このような、心の動きによって生じる皮膚の電気的な変化を捉える技術が、「皮膚電気反射（GSR）」です。GSRは、微量の電流を皮膚に流して、その抵抗値の変化を測定することで、発汗や血流の状態を把握します。 つまり、GSRを活用することで、言葉では表現しきれない心の動きを、肌を通して客観的に測定することが可能になるのです。近年では、このGSRを用いて、ストレス状態の把握や、リラックス効果を測定する技術の開発が進んでいます。