医薬品

- ローズマリー油とはローズマリー油は、地中海地方に原生するローズマリーというハーブから抽出される芳香性の高いオイルです。このハーブは、細長い葉と淡い青紫色の花を持つのが特徴で、古くからその薬効と香りが愛されてきました。ローズマリー油の抽出には、一般的に水蒸気蒸留法が用いられます。この方法では、高温の蒸気をローズマリーの葉や花に通過させ、植物の細胞壁を壊して精油成分を抽出します。抽出された精油を含む蒸気は冷却され、水と分離されます。こうして得られたローズマリー油は、無色透明から淡い黄色をしており、ローズマリー特有のすがすがしく、透明感のある香りが特徴です。ローズマリー油は、その薬効と香りから、古来より様々な用途に利用されてきました。古代エジプトでは、宗教儀式やミイラの保存に用いられていたという記録も残っています。また、古代ギリシャやローマでは、記憶力や集中力を高める効果があるとされ、学生たちが勉強中にローズマリーの小枝を髪に飾っていたと言われています。今日では、ローズマリー油はアロマテラピーにおいて重要な役割を果たしており、心身のバランスを整え、健康を促進する効果があるとされています。そのすっきりとした香りは、精神的な疲労や不安を和らげ、気分を高めるとされています。また、血行促進作用や抗炎症作用も期待されており、筋肉痛や関節痛の緩和、消化不良の改善などにも用いられます。