美肌のカギは皮下組織にあり?
顔の印象を大きく左右する肌。しみやしわのない、ハリのあるみずみずしい肌は、多くの人が憧れるものです。美しい肌を保つためには、毎日のスキンケアが欠かせませんが、肌の構造と働きについて正しく理解することが大切です。
肌は、表面から表皮、真皮、皮下組織の3つの層で成り立っています。このうち、皮下組織は肌の一番奥に位置し、肌の土台ともいえる重要な部分です。
皮下組織は、その名の通り真皮の下に位置する組織で、主に脂肪細胞と線維組織で構成されています。脂肪細胞には、クッションのように外部からの衝撃を吸収する役割があります。転んだり、ぶつけたりした時の衝撃を和らげ、身体を守ってくれるのです。また、体温を一定に保つ役割も担っています。体温が下がりすぎると、脂肪細胞が熱を産生し、体温の低下を防ぎます。
さらに、皮下組織には血管やリンパ管、神経などが通っており、栄養や酸素を肌に届けたり、老廃物を排出したりする役割も担っています。皮下組織の状態が良いと、肌の新陳代謝が活発になり、健康で美しい肌を保つことができます。
加齢や生活習慣の乱れにより、皮下組織の脂肪細胞は減少したり、萎縮したりすることがあります。その結果、肌のハリが失われ、しわやたるみの原因になります。若々しい肌を保つためには、バランスの取れた食事や適度な運動、質の高い睡眠など、健康的な生活習慣を心がけ、皮下組織を健やかに保つことが大切です。