低粘度

近年、化粧品の成分表示に見られることが多くなった「マイクロエマルション」。耳慣れない言葉ですが、一体どのようなものなのでしょうか？ マイクロエマルションとは、その名の通り、極めて微細な乳化粒子によって構成されたエマルションのことです。 乳化粒子とは、水と油のように本来混ざり合わない物質を、界面活性剤の働きによって、一方が微小な粒となってもう一方に分散した状態のことを指します。 マイクロエマルションは、従来のエマルションと比較して、この乳化粒子の直径が格段に小さく、肉眼では識別できないほどです。 そのため、外観は透明もしくは半透明であり、まるで水のように澄み切った印象を与えます。 また、低い粘度も大きな特徴で、水のようにサラサラとした使用感を実現します。 肌へのなじみが良く、有効成分を効率的に浸透させることから、美容液やクリームなど、様々な化粧品に活用されています。

- マイクロエマルションとは？マイクロエマルションとは、水と油のように通常は混ざり合わない液体を、極めて微細なレベルで均一に混合した状態のことを指します。この混合状態を実現するために、界面活性剤と呼ばれる特別な物質が重要な役割を果たします。通常、水と油を混ぜようとすると、それぞれの性質の違いから分離してしまいます。これは、水分子同士が引き付け合う力、油分子同士が引き付け合う力が、水分子と油分子が引き付け合う力よりも強いためです。しかし、ここに界面活性剤を加えると状況が変わります。界面活性剤は、水になじみやすい部分と油になじみやすい部分の両方を持ち合わせた構造をしています。そのため、水と油の境界に位置することで、水と油の仲立ちをする役割を果たします。界面活性剤が油滴を包み込むようにすることで、油滴は100ナノメートル以下の微細なサイズとなり、水中に安定して分散するのです。これは、肉眼では見ることができないほどの小ささであるため、マイクロエマルションは透明に見えます。マイクロエマルションは、その優れた特性により、化粧品や医薬品、塗料など、様々な分野で応用されています。特に、有効成分を肌の奥深くまで浸透させることができる点から、化粧品分野において注目されています。