マスキング

美容院に入ると、独特の香りが漂ってきますよね。多くの人が経験するあの香りは、一体何なのでしょうか？その正体は、パーマ液に含まれる「メチルメルカプタン」という成分です。 メチルメルカプタンは、玉ねぎが腐敗した時のような、非常に強い悪臭を放つ揮発性の物質です。わずかでも鼻につくその臭いは、多くの人に「パーマ液の香り」として認識されています。 実はこのメチルメルカプタン、パーマ液以外にも、様々な場面で遭遇する可能性があります。例えば、口臭の原因物質の一つとしても知られており、口腔内の細菌が増殖することで発生します。また、生ゴミや排水口などから発生する悪臭の原因物質にも含まれています。都市ガスは無色無臭ですが、ガス漏れをいち早く察知できるように、安全対策としてメチルメルカプタンが添加されているのです。 このように、メチルメルカプタンは私たちの身の回りに存在し、その独特な臭いは誰もが一度は嗅いだことがあると言えるでしょう。ただし、高濃度のメチルメルカプタンは人体に有害なため、注意が必要です。

美容院でパーマや縮毛矯正をかけると、施術後しばらくの間、独特な臭いが髪に残ってしまうことがあります。この臭いのせいで、せっかくのヘアスタイルも心から楽しめない…と感じている方もいるのではないでしょうか。 この独特な臭いの原因の一つに、「メチルメルカプタン」という成分が挙げられます。メチルメルカプタンは、腐ったタマネギや、都市ガスから発生するような、鼻につく強烈な悪臭を放つ揮発性物質です。 「パーマ液特有の臭い＝メチルメルカプタン」と思われがちですが、実はパーマ液そのものにメチルメルカプタンが含まれているわけではありません。では、なぜパーマ後にこの臭いが発生してしまうのでしょうか？ パーマ液には、髪の毛の結合を切断したり、再結合させたりする薬剤が含まれています。メチルメルカプタンは、これらの薬剤が髪の毛に作用する過程で、ごく微量ですが発生すると言われています。 パーマや縮毛矯正の施術直後は、このメチルメルカプタンの臭いが強く残ってしまいますが、時間の経過とともに揮発し、臭いも徐々に弱まっていきます。