化粧品成分解説:亜鉛塩の効果と働き
「亜鉛塩」と聞いても、日常生活で耳にすることはほとんどなく、一体どんなものなのか想像もつかない方が多いのではないでしょうか。しかし、亜鉛塩は私たちの身近にある化粧品に、様々な形で幅広く配合されているのです。
亜鉛塩の中でも、化粧品に最も多く使われているのが、ステアリン酸亜鉛やパルミチン酸亜鉛といった脂肪酸塩です。これらの亜鉛塩は、ベビーパウダーやアフターシェービングパウダーなどに使われています。粉末状の化粧品に配合すると、粉の粒子が滑らかになり、肌へのなじみが良くなる効果があります。また、これらの亜鉛塩には水をはじく性質があるため、汗や水に濡れても品質が変わらず、長く使い続けられるというメリットもあります。
さらに、亜鉛には汗を抑える効果や、ニオイの元となる雑菌の増殖を抑える効果も期待できます。そのため、制汗剤やデオドラント剤にも、品質を向上させる目的で亜鉛塩が配合されているのです。
このように、普段あまり意識することのない亜鉛塩ですが、様々な化粧品に配合され、私たちの生活を支えている重要な成分の一つなのです。