ダマスクローズ

甘美でうっとりするような香りのバラは、古くから愛され、その美しさは多くの人を魅了してきました。バラの中でも、特に芳醇な香りを誇るのがダマスクローズです。このバラから抽出されるのが、「精油の女王」と讃えられるローズ油です。 ローズ油は、その希少性ゆえに大変貴重なものです。広大なバラ畑で、早朝に手作業で一輪一輪丁寧に摘み取られたダマスクローズの花。その花びらから、わずかしか取れない貴重なエキスこそがローズ油です。約3,000kgもの花から、わずか1kgしか抽出できないと言われています。気が遠くなるような時間と労力をかけて、ようやく私たちの手元に届くこの貴重な一滴には、まさに自然の恵みが凝縮されていると言えるでしょう。 ローズ油は、その高貴で優雅な香りから、高級な香水や化粧品の原料として古くから愛されてきました。クレオパトラもこよなく愛したというバラの香りは、時代を超えてもなお、多くの人を魅了し続けています。

バラの花から抽出されるローズオイルは、その華やかで魅力的な香りで多くの人を魅了してきました。古くから愛され続けているこの香りは、一体どのような成分から作られているのでしょうか？ ローズオイルの香りの秘密は、数百種類以上とも言われる香気成分にあります。その中でも特に重要な役割を担っているのが、シトロネロール、ゲラニオール、ネロールといった成分です。 シトロネロールは、レモンのような爽やかさの中に、ほんのりとした甘さを持ち合わせた香りが特徴です。ローズオイルの中でも特に多く含まれており、その香りの基盤を築いています。 ゲラニオールは、バラの花を思わせる華やかで甘い香りが特徴です。シトロネロールと同様に多く含まれており、ローズオイル特有の華やかさを生み出すのに欠かせない成分です。 ネロールは、ゲラニオールとよく似た甘い香りを持ちますが、より繊細でみずみずしい印象を与えます。この成分が加わることで、ローズオイルの香りは奥行きと上品さを増します。 これらの主要な香気成分に加えて、その他にも様々な成分が複雑に絡み合うことで、奥深く魅惑的なローズオイルの香りが完成します。自然の恵みから生まれた複雑で豊かな香りは、私たちに癒しや高揚感を与え、心を豊かにしてくれます。