化粧品を支える縁の下の力持ち、エラストマー
- 弾力性を持つ高分子化合物
弾力性を持つ高分子化合物は、一般的にエラストマーと呼ばれ、まるでゴムのように伸び縮みする性質を持っています。 この優れた伸縮性は、分子構造に秘密があります。エラストマーを構成する高分子は、通常は糸が絡み合ったような状態をしています。ここに力を加えると、高分子は引き伸ばされて直線状に近くなりますが、力を抜くと元の絡み合った状態に戻ろうとするため、結果として元の形状に戻るのです。
この性質は、私たちの身の回りにある様々な製品に活用されています。例えば、誰もが一度は手にしたことがある輪ゴム。これはエラストマーの伸縮性を活かした代表的な例と言えるでしょう。また、自動車や自転車に欠かせないタイヤにもエラストマーが使われています。タイヤは、走行中の振動を吸収し、安定した走行を実現するために、高い弾力性と耐久性が求められます。
このように、エラストマーは、その優れた伸縮性と形状復元性から、私たちの生活に欠かせない素材として幅広く利用されています。