コスメを知りたい
先生、「毛髪の手触り」って化粧品の成分に書いてあるんですけど、どういう意味ですか?
コスメ研究家
いい質問だね。「毛髪の手触り」は成分そのものではなく、化粧品を使った後に髪がどんな感触になるかを示す言葉なんだ。例えば、「さらさら」とか「しっとり」っていう感じかな。
コスメを知りたい
なるほど!成分じゃなくて、髪の毛の感触を表す言葉なんですね。じゃあ、どうやって「さらさら」とか「しっとり」を決めているんですか?
コスメ研究家
実は、髪の毛同士の摩擦や、力を加えた時の変形具合を機械で測ることで、ある程度数値化できるんだ。それに加えて、実際に人が触ってどう感じるかということも合わせて判断しているんだよ。
髪の手触りとは
– 髪の手触りとは髪の手触りとは、指通りや触れたときの感触など、髪全体から受ける感覚のことを指します。私たちは、髪を触ったときに「さらさらしている」「しっとりしている」「ごわごわする」といった様々な印象を受けます。これは、髪の表面のなめらかさや摩擦、柔軟性などが影響し、それぞれの手触りで印象も大きく変わってきます。例えば、「さらさら」とした髪は、まるで絹のような滑らかさがあり、指通りも軽やかです。触れると、心地よい爽快感が広がり、清潔感を与える印象です。一方、「しっとり」とした髪は、程よい水分を含んでいて、しんなりとまとまりのある質感です。落ち着いた上品な印象を与え、健康的で美しい髪という印象を与えます。しかし、「ごわごわ」とした髪は、表面が粗く、硬い印象を与えます。指通りも悪く、引っ掛かりやすいのが特徴です。乾燥やダメージによってキューティクルが乱れている状態が多く、パサパサして艶がないため、疲れた印象を与えてしまうこともあります。このように、髪の手触りは、その人の印象を大きく左右する要素の一つと言えるでしょう。美しく、魅力的な髪を保つためには、日々のケアで理想の手触りを目指すことが大切です。
髪の手触り | 感触 | 印象 |
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さらさら | 絹のような滑らかさ、指通りが軽い | 清潔感、爽快感 |
しっとり | 程よい水分、しんなりまとまる | 上品、健康的、美しい |
ごわごわ | 表面が粗く硬い、指通りが悪い、引っ掛かりやすい | 乾燥、ダメージ、パサパサ、艶がない、疲れた印象 |
髪の手触りを決める要素
毎日のブラッシングやシャンプーの際に、一番気になるのは髪の感触ではないでしょうか。実は、髪の感触には、大きく分けて二つの要素が関係しています。
一つ目は、髪の表面を覆う薄い膜であるキューティクルの状態です。キューティクルは、例えるなら、魚の鱗のように髪を覆い、外部からの刺激から守る役割を担っています。このキューティクルが、きちんと整って重なり合っていると、光が反射しやすくなるため、見た目はもちろんのこと、指通りも滑らかで、誰もが憧れる「さらさらヘア」になります。
しかし、パーマやカラーリング、あるいは日々のドライヤーの熱や摩擦によって、キューティクルは徐々にダメージを受けてしまいます。すると、キューティクルが剥がれ落ちたり、表面がささくれ立ったりして、髪内部の水分や栄養が失われやすくなります。その結果、髪は乾燥し、パサついたり、ゴワついたりして、まとまりにくい状態になってしまうのです。
二つ目は、髪内部の水分と油分のバランスです。人間の髪は、約10~15%程度の水分を含んでおり、この水分が、しっとりとした潤いや柔軟性を保つために欠かせません。また、頭皮から分泌される皮脂は、天然のヘアオイルとして、髪の表面をコーティングし、乾燥や外部からの刺激から守る役割を担っています。
これらの水分と油分のバランスがとれている状態では、髪はしっとりとしていて、まとまりやすくなります。しかし、乾燥や皮脂の過剰分泌などが原因で、このバランスが崩れると、様々な髪のトラブルを引き起こす原因となります。例えば、水分が不足すると、髪はパサつき、広がりやすくなります。一方、皮脂が過剰に分泌されると、髪はベタつき、不快な臭いを発生させることもあります。
要素 | 詳細 | 状態が良い場合 | 状態が悪い場合 |
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キューティクルの状態 | 髪の表面を覆う薄い膜。外部からの刺激から髪を守る。 |
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髪内部の水分と油分のバランス | 水分は潤いや柔軟性を保ち、油分は乾燥や外部刺激から守る。 |
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髪の手触りの評価方法
– 髪の手触りの評価方法髪の手触りを評価するには、人の五感を用いた評価と、機械による測定を組み合わせることが一般的です。人の感覚による評価は、官能評価とも呼ばれ、実際に髪に触れてみて、その感触を評価します。具体的には、「なめらかさ」や「しっとり感」、「ごわつき」、「まとまりやすさ」、「硬さ」、「弾力」といった項目について、評価を行います。これらの評価は、専門のパネラーと呼ばれる人たちが、複数人で同じ条件下で行うことで、主観的な要素を排除し、より客観的な評価に近づけています。一方、機械による測定では、髪の物理的な特性を数値化することで、客観的な評価を行います。例えば、「摩擦係数」を測定することで、髪の表面のなめらかさを、「引っ張り強度」を測定することで、髪の強度を評価することができます。その他にも、「水分量」や「太さ」、「キューティクルの状態」などを測定することで、髪の状態を多角的に評価することが可能です。これらの人の感覚による評価と機械による測定による評価を組み合わせることで、より総合的に髪の状態を評価することができます。そして、これらの評価結果は、シャンプーやコンディショナー、トリートメント、ヘアオイル、スタイリング剤といったヘアケア製品や、ヘアアイロンなどの美容家電の開発において、重要な役割を果たしています。それぞれの製品が、髪の質感にどのような影響を与えるのかを分析し、消費者が求める理想の髪へと導くために、日々研究開発が進められています。
評価方法 | 詳細 | 評価項目例 |
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人の五感による評価(官能評価) | 実際に髪に触れて感触を評価する。複数人の専門パネラーが評価を行うことで客観性を担保する。 | なめらかさ、しっとり感、ごわつき、まとまりやすさ、硬さ、弾力 |
機械による測定 | 髪の物理的な特性を数値化して客観的に評価する。 | 摩擦係数、引っ張り強度、水分量、太さ、キューティクルの状態 |
製品開発における重要性
– 製品開発における重要性
毎日のように使うシャンプーやトリートメントなどのヘアケア製品には、様々な成分が配合され、それぞれの成分が異なる役割を担っています。
これらの成分を組み合わせることで、消費者が求める、さらさらとした、あるいはしっとりとした質感など、思い通りの髪の仕上がりを実現しているのです。
例えば、シリコンと呼ばれる成分は、髪の表面をコーティングする働きがあります。
このコーティングによって髪の毛同士の摩擦が軽減され、指通りの良い、さらさらとした質感を生み出すことができます。
一方、セラミドは、肌にも存在する成分として知られていますが、これは髪にとっても重要な役割を果たします。
セラミドは、水分を保持する性質があるため、髪の内部に浸透することで、乾燥を防ぎ、しっとりとしたまとまりのある髪へと導きます。
このように、製品開発においては、どのような成分をどのようなバランスで配合するかによって、仕上がりの質感が大きく変化します。
つまり、消費者のニーズに応えるためには、成分の研究や開発、そしてそれらを最適なバランスで配合する技術が不可欠なのです。
成分 | 効果 | 質感 |
---|---|---|
シリコン | 髪の表面をコーティングし、摩擦を軽減する | さらさら |
セラミド | 髪の内部に浸透し、水分を保持する | しっとり、まとまり |
理想の髪の手触りを求めて
誰もが憧れる、指通りの良い滑らかな髪。しかし、理想とする髪の手触りは、十人十色であり、季節や環境によっても変化するものです。
例えば、乾燥する季節には、髪も水分を失いやすく、パサつきやゴワつきを感じやすくなります。反対に、湿気の多い季節には、髪が水分を多く含み、広がりやベタつきが気になることもあるでしょう。
さらに、一人ひとりの髪質によっても、適切なケアは異なります。くせ毛の人は、うねりや広がりを抑えるために、保湿効果の高いヘアケア製品を選ぶと良いでしょう。一方、直毛の人は、ボリュームダウンを防ぐため、軽い仕上がりの製品を選ぶことが大切です。
このように、自分の髪質や髪の状態、そして季節に合わせたヘアケアをすることが、美しい髪を保つために必要不可欠です。
そして、毎日髪に触れていると、いつもと違う変化に気づくことがあるかもしれません。例えば、いつもより髪が硬く感じたり、逆に柔らかすぎるように感じたり。これらの変化は、髪があなたに何かを訴えかけているサインかもしれません。乾燥やダメージ、頭皮環境の変化など、様々な要因が考えられます。
日々のヘアケアの中で、髪と向き合い、その変化に耳を傾けることが大切です。そして、もし髪の状態が変化したと感じたら、ヘアケアの方法を見直してみましょう。自分の髪と真摯に向き合うことで、きっと、いつまでも理想の髪の手触りを保てるはずです。
要因 | 詳細 | 対策 |
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季節・環境 | 乾燥する季節は髪も水分を失いやすく、パサつきやゴワつきを感じやすい。 湿気の多い季節は、髪が水分を多く含み、広がりやベタつきが気になる。 |
季節に合わせたヘアケアを行う。 |
髪質 | くせ毛の人は、うねりや広がりを抑えるために、保湿効果の高いヘアケア製品を選ぶと良い。 直毛の人は、ボリュームダウンを防ぐため、軽い仕上がりの製品を選ぶことが大切。 |
自分の髪質に合ったヘアケア製品を選ぶ。 |
髪の状態の変化 | いつもより髪が硬く感じたり、逆に柔らかすぎるように感じたりする。 | 乾燥やダメージ、頭皮環境の変化など、原因を特定し、ヘアケアの方法を見直す。 |