コスメを知りたい
先生、化粧品の成分表に『SS結合』って書いてあったんですけど、これって何ですか?
コスメ研究家
『SS結合』は、簡単に言うと、硫黄の原子同士がくっついたものなんだ。私たちの髪の毛にもたくさん含まれているんだよ。
コスメを知りたい
髪の毛に? なんで化粧品に入っているんですか?
コスメ研究家
実は、パーマをかける時に、髪の毛の形を変えるためにこの『SS結合』が使われているんだ。つまり、この成分が入っている化粧品は、髪の毛に作用して、パーマがかかりやすくしたり、ウェーブを長持ちさせたりする効果があるんだよ。
髪の毛の形を決めるもの
私たちの髪の毛は、「ケラチン」と呼ばれるタンパク質からできています。このケラチンは、小さな単位であるアミノ酸が数珠のように長くつながってできた繊維状の構造をしています。そして、この繊維と繊維の間を様々な力で結びつけていることで、髪の毛は一本の形を保っています。この繊維と繊維を結びつける力のことを「結合」と呼びますが、結合にはいくつかの種類があります。
その中でも、髪の毛の形を決める上で特に重要な役割を担っているのが、「SS結合」と呼ばれる結合です。SS結合は、ケラチン繊維の中にある特定のアミノ酸(システイン)同士が結びついてできる結合です。このSS結合は、パーマや縮毛矯正など、髪の毛の形を大きく変える施術に大きく関わっています。
例えば、パーマをかけるときは、まず髪の毛に含まれるSS結合を一度切断します。そして、ロッドで髪の毛を desired な形に巻きつけ、その状態で再びSS結合を形成させます。こうして、SS結合の位置を変えることで、私たちは髪の毛をカールさせたり、ストレートにしたりすることができるのです。
項目 | 詳細 |
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髪の毛の構成要素 | ケラチンというタンパク質 |
ケラチンの構造 | アミノ酸が鎖状につながった繊維状構造 |
繊維間の結合 | 様々な力で結合しており、これを「結合」と呼ぶ |
SS結合 | ケラチン繊維中のシステイン同士の結合、髪の毛の形を決める上で重要 |
パーマや縮毛矯正との関係 | SS結合を一度切断し、 desired な形で再結合させることで、カールやストレートヘアを作る |
SS結合の正体
– SS結合の正体SS結合は、ジスルフィド結合とも呼ばれ、2つの硫黄原子が結びつくことでできる結合です。私たちの髪の毛や肌、爪などを構成するタンパク質の一種であるケラチンに多く含まれており、ケラチンタンパク質の中で、システインというアミノ酸同士を結びつける役割をしています。アミノ酸とは、タンパク質を構成する最小単位となる物質です。このアミノ酸がいくつも鎖のようにつながることで、様々なタンパク質が作られます。SS結合は、このアミノ酸の鎖の中で、システインという特定のアミノ酸同士を結びつけることで、タンパク質の構造を安定化させる働きをしています。SS結合は、他の結合に比べて非常に強い結合であるため、髪の毛の強度や弾力性を保つために欠かせません。パーマや縮毛矯正などの施術は、このSS結合を一度切って、再び繋ぎ直すことで、髪の毛の形を変化させているのです。しかし、SS結合は熱やアルカリ、紫外線などの影響を受けやすく、切断されてしまうことがあります。すると、髪の毛の強度や弾力性が失われ、枝毛や切れ毛、パサつきなどのダメージにつながります。これらのダメージから髪を守るためには、ヘアケア製品などでSS結合を補修したり、日常生活の中で熱や紫外線から髪を保護することが大切です。
項目 | 詳細 |
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SS結合(ジスルフィド結合)とは | 2つの硫黄原子が結びつくことでできる結合 |
SS結合の役割 | ケラチンタンパク質の中で、システインというアミノ酸同士を結びつけ、タンパク質の構造を安定化させる。髪の毛の強度や弾力性を保つ。 |
SS結合の活用例 | パーマや縮毛矯正などの施術は、SS結合を一度切って、再び繋ぎ直すことで、髪の毛の形を変化させている。 |
SS結合への影響 | 熱、アルカリ、紫外線などの影響を受けやすく、切断されることがある。 |
SS結合が切断されるとどうなるか | 髪の毛の強度や弾力性が失われ、枝毛や切れ毛、パサつきなどのダメージにつながる。 |
SS結合を守る方法 | ヘアケア製品などでSS結合を補修したり、日常生活の中で熱や紫外線から髪を保護する。 |
パーマとSS結合の密接な関係
パーマネントウェーブ、略してパーマは、私たちの髪型を変える、まるで魔法のような技術です。この魔法の鍵を握るのが、「SS結合」と呼ばれる、髪の毛の内部構造に関わる結合です。
私たちの髪の毛は、主にケラチンと呼ばれるタンパク質でできています。このケラチンには、たくさんの硫黄(S)原子が含まれており、それらが鎖のようにつながることで「SS結合」を形成しています。このSS結合こそが、髪の毛に強度と弾力を与え、私たち一人ひとりの個性的な髪型を形作っているのです。
パーマをかけるためには、まずこのSS結合を一時的に切断する必要があります。パーマ液に含まれる還元剤と呼ばれる成分が、この役割を担います。還元剤によってSS結合が切断されると、髪の毛はまるでゴムのように柔らかく、自由に形を変えることができるようになります。
次に、ロッドと呼ばれる円筒形の道具を使い、髪の毛を希望する形に巻きつけます。そして、酸化剤を含む溶液を塗布します。すると、先ほど切断されたSS結合が、今度はロッドで巻きつけられた新しい場所で再び結合を始めます。こうして、SS結合が新しい形で固定されることで、パーマがかかり、望んでいたウェーブヘアの完成です。
項目 | 詳細 |
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パーマの原理 | 髪の毛内部のSS結合(ケラチンタンパク質中の硫黄原子による結合)を一時的に切断し、再結合させることで、髪型を変える技術 |
SS結合の役割 | 髪の毛に強度と弾力を与え、髪型を形作る |
パーマ液(還元剤)の役割 | SS結合を切断し、髪の毛を柔らかくして形を変えられるようにする |
ロッドの役割 | 髪の毛を希望の形に巻きつけるための道具 |
酸化剤の役割 | 切断されたSS結合を、ロッドで巻きつけられた新しい場所で再結合させる |
ヘアケアにおけるSS結合の重要性
髪を構成するタンパク質であるケラチンには、多くの「ジスルフィド結合」と呼ばれる結合が存在します。これは別名「SS結合」とも呼ばれ、毛髪に強度や弾力を与える上で非常に重要な役割を担っています。
パーマや縮毛矯正といった施術は、このSS結合を薬剤によって一度切断し、再び繋ぎ合わせることで、髪の毛にウェーブを出したり、まっすぐにしたりします。しかし、SS結合を切断するということは、少なからず毛髪に負担がかかってしまうことを意味します。さらに、カラーリングや紫外線、乾燥といった外的要因もSS結合の損傷を招く原因となります。
SS結合が壊れてしまうと、枝毛や切れ毛、パサつきといった髪のトラブルを引き起こしやすくなります。これらのトラブルを防ぎ、健康で美しい髪を保つためには、日々のヘアケアでSS結合を適切に補修・保護することが重要です。具体的には、毛髪補修成分が配合されたトリートメントを使用したり、ドライヤーの熱や紫外線から髪を守るなど、様々な方法があります。
項目 | 内容 |
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ケラチンの結合 | ジスルフィド結合(SS結合) |
SS結合の役割 | 毛髪に強度や弾力を与える |
SS結合への影響 |
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SS結合損傷による影響 | 枝毛、切れ毛、パサつきなどの髪のトラブル |
SS結合の補修・保護 |
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まとめ
– 髪のまとまりに欠かせないもの
私たちの髪は、たんぱく質の一種であるケラチンという繊維状の物質が複雑に絡み合ってできています。このケラチン同士を結び付けているのが、さまざまな種類の結合です。その中でも、特に重要な役割を担っているのが「SS結合」と呼ばれるものです。
SS結合は、別名「ジスルフィド結合」とも呼ばれ、ケラチンに含まれるシステインというアミノ酸同士が結び付くことで形成されます。この結合は非常に強く、髪の毛の強度や形状を維持する上で欠かせないものです。
– SS結合とヘアスタイル
毎日のヘアスタイリングを思い通りにできるのも、このSS結合のおかげです。例えば、ヘアアイロンで髪をまっすぐにしたり、パーマをかけてカールを作ったりする際に、熱や薬剤によってSS結合が一時的に切断され、再結合することで、 desired なヘアスタイルをキープすることができます。
– ダメージヘアとSS結合
しかし、パーマやヘアカラーを繰り返したり、紫外線や乾燥などの外的ダメージを受け続けたりすると、SS結合が壊れやすくなってしまいます。その結果、髪内部の水分や栄養が失われ、枝毛や切れ毛、パサつきといったダメージヘアの原因につながってしまうのです。
健康な髪を保つためには、日々のヘアケアでSS結合を保護することが重要です。栄養バランスの取れた食事を摂ること、トリートメントで髪に潤いを与えること、そして、ヘアアイロンやドライヤーの熱を過度に与えないように注意することが大切です。
項目 | 詳細 |
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SS結合(ジスルフィド結合) | ケラチンに含まれるシステイン同士の結合で、髪の強度や形状維持に必須 |
ヘアスタイルとSS結合 | ヘアアイロンやパーマは、SS結合を一時的に切断・再結合することでスタイルをキープ |
ダメージヘアとSS結合 | パーマ、ヘアカラー、紫外線、乾燥などはSS結合を壊し、ダメージヘアの原因に |
健康な髪を保つために | 栄養バランス、トリートメント、ヘアアイロンやドライヤーの熱に注意 |