コスメを知りたい
先生、「有機合成色素」って、鮮やかな色が出るのに、なんで全部のものが化粧品に使っていいわけじゃないんですか?
コスメ研究家
いい質問ですね。確かに有機合成色素は、鮮やかな色を出すのに役立ちます。しかし、中にはお肌に刺激を与えたり、体に良くない影響を与えるものもあるんです。
コスメを知りたい
えー!そうなんですか?じゃあ、危ない色のものもあるってことですか?
コスメ研究家
そういうことです。だから、安全性が確認されたものだけを使って、化粧品が作られているんですよ。
色の魔術師:有機合成色素とは?
– 色の魔術師有機合成色素とは?口紅、アイシャドウ、チークなど、私たちが普段何気なく使っているメイクアップ化粧品。その鮮やかな色彩を実現させているのが「有機合成色素」です。有機合成色素とは、その名の通り、有機化合物を原料として人工的に作り出された色素のことを指します。では、なぜ数ある色素の中で、有機合成色素がメイクアップ化粧品に多く用いられているのでしょうか?その理由は、大きく分けて二つあります。一つは、鮮やかな発色です。有機合成色素は、天然色素と比べて分子構造が小さく、光を吸収しやすい性質を持っています。そのため、少量でも鮮やかに発色し、見たままの色を表現することができるのです。二つ目は、色のバリエーションが豊富であることです。有機合成色素は、原料となる有機化合物の組み合わせや比率を変えることで、実に様々な色を作り出すことができます。ピンクや赤、オレンジといった暖色系の色はもちろん、青や緑、紫といった寒色系の色、そして、近年人気のブラウンやベージュといった中間色まで、その種類は実に多岐に渡ります。このように、有機合成色素は、私たちが「なりたい顔」を叶える上で、なくてはならない存在と言えるでしょう。鮮やかな発色と色のバリエーションの豊富さによって、私たちの個性を引き出し、より魅力的に見せてくれる、まさに色の魔術師なのです。
特徴 | 解説 |
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鮮やかな発色 | – 有機合成色素は分子構造が小さく、光を吸収しやすい性質を持つため、少量でも鮮やかに発色する。 – 見たままの色を表現することができる。 |
色のバリエーションが豊富 | – 原料となる有機化合物の組み合わせや比率を変えることで、様々な色を作り出すことができる。 – 暖色系、寒色系、中間色など、多様な色を表現できる。 |
安全第一:厳しいチェック体制
美しく彩りを添える化粧品ですが、その鮮やかな色の裏には、安全性を第一に考えた厳しいチェック体制が存在します。
化粧品に使われる色素の中には、その原料として、鉱物由来の「無機顔料」と、石油などを原料として人工的に作られる「有機合成色素」の2種類があります。鮮やかな発色と色のバリエーションが豊富なことから、多くの化粧品で有機合成色素が使用されています。しかし、中には皮膚への刺激が強かったり、アレルギー反応を引き起こしたりする色素も存在します。
そこで、化粧品に配合できる有機合成色素は、厚生労働省によって厳しく制限されています。具体的には、「法定色素」と「許可色素」のみが認められています。法定色素は、安全性や品質に関する厳しい基準をクリアしたものであり、誰もが安心して使用できるようになっています。一方、許可色素は、法定色素よりもさらに個別に使用範囲や使用量が定められています。
つまり、私たちが普段何気なく使っている口紅やアイシャドウ、ファンデーションなどに含まれる有機合成色素は、全て厳しいチェックをクリアした、安全性が確認されたものだけなのです。安心してメイクを楽しむことができる背景には、このような安全性を重視した取り組みがあることを忘れてはなりません。
種類 | 説明 |
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無機顔料 | 鉱物由来の色素 |
有機合成色素 | 石油などを原料として人工的に作られる色素。 鮮やかな発色と色のバリエーションが豊富。 皮膚への刺激やアレルギー反応を引き起こす可能性があるため、化粧品に配合できるものは厚生労働省によって厳しく制限されている。 |
法定色素 | 安全性や品質に関する厳しい基準をクリアした有機合成色素。 |
許可色素 | 法定色素よりもさらに個別に使用範囲や使用量が定められている有機合成色素。 |
賢い選択を:成分表示を確認
化粧品を選ぶとき、特に肌に直接つけるものなどは、成分表示をよく見てから購入することが大切です。最近は、自然派をうたう化粧品や、肌に優しい成分で作られた化粧品など、様々な商品が販売されています。しかし、どんなに良い成分が使われていても、あるいは、安全だと確認されている成分であっても、すべての人に合うとは限りません。人それぞれ肌の性質や体質は異なるため、中には、特定の成分に対してアレルギー反応を起こしてしまう人もいます。特に敏感肌の人は、注意が必要です。化粧品による肌トラブルを防ぐためには、購入前に成分表示をよく確認する習慣をつけましょう。例えば、口紅やチークなどの色付き化粧品には、着色料として「赤色○号」といった名前の成分が使われていることがあります。心配な成分が使われていないか、自分の目で確かめてから購入することが大切です。また、初めて使う化粧品を使う際は、念のため、腕の内側など、目立たない場所で試してからにするのがおすすめです。万が一、化粧品を使った後に、肌に赤みやかゆみ、湿疹などが出た場合は、すぐに使用を中止してください。症状が重い場合は、自己判断せずに、皮膚科を受診して、医師の診断を受けるようにしましょう。
ポイント | 詳細 |
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化粧品選びの重要性 | 肌に直接つける化粧品は、成分表示をよく見てから購入することが大切 |
成分の安全性 | – 自然派や肌に優しい成分で作られた化粧品でも、すべての人に合うとは限らない – 人それぞれ肌質や体質が異なり、特定の成分にアレルギー反応を起こす可能性がある – 特に敏感肌の人は注意が必要 |
トラブルを防ぐために | – 購入前に成分表示をよく確認する – 口紅やチークなどの色付き化粧品には、着色料として「赤色○号」といった成分が使われていることがあるため、心配な成分が使われていないか自分の目で確かめる – 初めて使う化粧品は、腕の内側など目立たない場所で試してから使う |
トラブル発生時 | – 化粧品を使った後に、肌に赤みやかゆみ、湿疹などが出た場合は、すぐに使用を中止する – 症状が重い場合は、自己判断せずに、皮膚科を受診して、医師の診断を受ける |