照明で色が変わる？ 条件等色と化粧品

条件等色ってなに？

– 条件等色ってなに？

あなたは、お店で試したファンデーションの色が、家に帰って昼間の光の下で見たら違って見えた、なんて経験はありませんか？ 実は、これは「条件等色」という現象が関係しているかもしれません。

条件等色とは、照明の種類によって色の見え方が変わって見えてしまう現象のことです。

例えば、同じ洋服でも、デパートの蛍光灯の下と、太陽の光の下では、色が違って見えることがありますよね。
これは、光源によって含まれている光の波長が異なることが原因です。

私たちが普段「色」として認識しているものは、光が物体に当たって反射したものを目で捉えています。
しかし、光源によって波長が異なると、当然反射する光の色も変わってきます。
その結果、私たちの目には同じものでも、異なる色として認識されてしまうのです。

特に、お店の中は蛍光灯が使われていることが多いですが、蛍光灯の光は太陽光と比べて青みが強い傾向があります。
そのため、蛍光灯の下では実際よりも白っぽく見えてしまい、家で自然光の下で見ると、思っていた色と違うと感じてしまうことが多いのです。

条件等色を意識して、自然光に近い光の下で色味を確認したり、実際に顔に塗って試してみるなどして、失敗しないように気をつけましょう。

化粧品と条件等色

私たちは普段、何気なくメイクをしていますが、使用する場所の照明によって、顔の見え方が変わって見えることをご存知でしょうか？
照明の種類によって、肌に当たる光の波長が異なるため、同じ化粧品の色に見えても、実際には異なる色に見えている場合があります。これが、条件等色と呼ばれる現象です。
特に、ファンデーションやアイシャドウなど、肌に直接塗布する化粧品を選ぶ際には、条件等色に注意が必要です。
例えば、デパートの化粧品売り場で蛍光灯の下で選んだファンデーションの色が、太陽光の下では赤っぽく見えてしまい、肌から浮いて見えてしまう、という経験をしたことがある方もいるのではないでしょうか。
蛍光灯は青白い光を放出するため、黄色やオレンジなどの暖色系の色が強く出てしまいやすい一方、太陽光は自然光のため、比較的色の見え方に影響を与えにくいと言われています。
このように、同じ化粧品でも、照明によって見え方が異なるため、化粧品を選ぶ際には、実際に使用する場所の照明を意識することが大切です。
可能であれば、自然光の下で色味を確認したり、サンプルをもらって自宅で試したりするなどして、自分に合った色を見つけるようにしましょう。

条件等色指数とは？

– 条件等色指数とは？
私たちは生活の中で、太陽光の下、蛍光灯の下、白熱電球の下など、様々な光の下で色を見ています。しかし、同じものでも、光源が変わると色の見え方が変わってしまうことがあります。これは、光源によって含まれる光の波長が異なるためです。例えば、白熱電球は赤っぽい光を多く含むため、赤い物はより鮮やかに、青い物は少し暗く見える傾向があります。

では、どのようにすれば光源による色の見え方の違いを最小限に抑えられるのでしょうか？その指標となるのが「条件等色指数」です。国際照明委員会は、基準となる光源と、比較対象となる光源の下での色の見え方の差を数値化した「条件等色指数」を定めています。

具体的には、基準となる光源として自然光に近い昼光（D50）を、比較対象となる光源として白熱電球（A光源）を用い、その色の見え方の差を数値化しています。この指数は100を最高値として、数値が100に近いほど、異なる光源の下でも色の見え方が安定していることを示します。つまり、条件等色指数が高い照明の下では、本来の色により近い見え方で物体を認識することができます。

化粧品を選ぶ際にも、この条件等色指数は重要な要素となります。なぜなら、ファンデーションや口紅の色味は、照明によって大きく左右されるからです。特に、百貨店や専門店など、様々な照明が使われている場所で化粧品を選ぶ際は、条件等色指数が高い照明の下で色を確認することが大切です。そうすることで、実際に使う場面での色の見え方の違いを最小限に抑え、自分に合った色を選ぶことができます。

賢い化粧品選びのために

化粧品を選ぶ際に、色選びは非常に重要です。しかし、お店の中と外では、光の加減で色が違って見えることがあります。これは「条件等色」と呼ばれる現象で、せっかく気に入って買った化粧品も、実際に使ってみるとイメージと違ったという失敗につながりかねません。

このような失敗を防ぐためには、できる限り自然光に近い光の下で色を確認することが大切です。お店で化粧品を試す際には、手の甲ではなく、実際に顔に塗らせてもらうようにしましょう。手の甲と顔では、肌の色や質感が異なるため、条件等色の影響も異なってきます。顔に塗ることで、より実際に近い状態で色味を確認することができます。

また、一つの光源の下だけで判断するのではなく、複数の光源の下で確認することも重要です。お店の照明だけでなく、窓際で自然光の下でも確認することで、より正確な色の判断ができます。時間帯や天気によっても光の加減は変わるため、可能であれば、朝、昼、夕方と時間を変えて確認したり、曇りの日と晴れの日の両方で確認したりすることをおすすめします。

自分にぴったりの化粧品を見つけるためには、時間をかけてじっくりと色味を確認することが大切です。これらのポイントを踏まえて、後悔のない化粧品選びをしましょう。