コスメを知りたい
先生、化粧品の成分表に『訪販品』って書いてあったんだけど、これは何のこと?
コスメ研究家
「訪販品」は成分じゃなくて、販売方法のことだよ。販売員さんが直接家に来て売る化粧品のことだね。昔はよく見かけたけど、最近は減ってきている販売方法だね。
コスメを知りたい
へぇー!お店に行かなくても買えるのは便利だけど、なんで最近は減ってきちゃったの?
コスメ研究家
いいところに気がついたね!実は、インターネットで簡単に買えるようになったり、お店も増えたから、わざわざ家に来てもらって買う人が減ったことが理由の一つと考えられるよ。他にも理由はあるんだけど、それは自分で調べてみてごらん。
化粧品の販売方法のひとつ、訪販
– 化粧品の販売方法のひとつ、訪販
化粧品を購入するには、お店に足を運んだり、インターネットで注文したりと様々な方法がありますが、その中でも今回は「訪販」について詳しく見ていきましょう。
訪販とは、販売員がお客様のご自宅や職場などへ直接訪問し、化粧品の販売や説明を行う販売方法のことです。お店に行く時間がない方や、商品についてもっと詳しく知りたい方などに利用されてきました。
訪販の最大のメリットは、販売員から直接、商品の説明を受けられることです。肌の悩みや、自分に合った化粧品の選び方など、専門的なアドバイスを受けながら商品を選べるため、自分にぴったりの化粧品を見つけることができます。また、実際に商品を試せる場合もあり、使用感や効果を購入前に確かめられるのも魅力です。
一方で、訪販は、販売員とのコミュニケーションが発生するため、購入を断りにくい雰囲気を感じてしまう場合もあるかもしれません。不要な化粧品を勧められてしまうのではないかという不安を感じる方もいるでしょう。
訪販で購入する際は、事前に商品の情報や価格をしっかりと確認し、本当に自分に必要なものかどうかを冷静に判断することが大切です。疑問点があれば、遠慮なく質問し、納得した上で購入するようにしましょう。
メリット | デメリット |
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アメリカ生まれ、日本で広がる
– アメリカ生まれ、日本で広がる
「あなたの家まで商品をお届けします」という、今ではすっかりお馴染みになった販売方法である訪問販売。その始まりは、実はアメリカにあります。海を渡って日本に伝わったのは、今から約100年前の1929年のことでした。
当時の日本は、女性の社会進出が進んでおらず、仕事といえば家事手伝いや内職が中心でした。そんな中、自宅で仕事ができる訪問販売は、多くの女性にとって魅力的な働き方だったのです。
また、訪問販売は、ただ商品を売るだけでなく、お客様一人ひとりとじっくり向き合い、商品の魅力や使い方を丁寧に伝えることができるのも大きな特徴です。顔と顔を合わせてお話することで、お客様との間に温かい信頼関係が生まれ、それが口コミで広がっていくことも少なくありませんでした。
このように、アメリカで生まれた訪問販売は、日本の文化や社会状況にも合致し、多くの女性に活躍の場を提供しながら、広く社会に浸透していったのです。
訪販の二つの顔
– 訪販の二つの顔化粧品を販売する上で、お客様に直接商品を説明し、肌の悩みに寄り添った提案ができる「訪問販売」。しかし、一口に訪問販売と言っても、実は大きく分けて二つの運営方法が存在します。一つ目は、化粧品メーカーが自社の社員として販売員を雇用し、商品を販売する「メーカー直営」と呼ばれる方式です。この方式の最大の特徴は、メーカーの社員が販売を行うため、商品の知識が豊富で、お客様一人ひとりの肌質や悩みに合わせた的確なアドバイスを提供できる点にあります。また、新商品やキャンペーン情報もいち早く入手できるため、お客様に最新の情報を提供できるのも強みです。二つ目は、企業から商品を仕入れて、個人事業主や中小企業が独立した立場で販売を行う「独立事業者」方式です。こちらは、企業に属さず、自分のペースで仕事ができる点が魅力です。お客様との距離が近く、長期的かつ密接な関係を築きながら、きめ細やかなサービスを提供できる点が強みと言えます。どちらの方式にも、お客様との距離が近いという訪問販売ならではのメリットがあります。一方で、販売員の質によって、お客様の満足度が大きく左右されるという側面も持ち合わせています。そのため、訪問販売で購入する際は、販売方法や販売員の対応をよく見極めることが大切です。
販売方式 | 特徴 | メリット | デメリット |
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メーカー直営 | 化粧品メーカーが自社の社員として販売員を雇用 | ・商品の知識が豊富 ・的確なアドバイスが可能 ・最新情報の提供 |
販売員の質による顧客満足度の影響が大きい |
独立事業者 | 企業から商品を仕入れて、個人事業主や中小企業が販売 | ・自分のペースで仕事ができる ・顧客との距離が近い ・きめ細やかなサービス提供 |
販売員の質による顧客満足度の影響が大きい |
時代の変化と訪販の現状
かつては、化粧品といえば訪問販売員から購入するのが主流でした。しかし、時代の流れとともに、女性の社会進出が進み、共働き世帯が増加したことで、自宅で時間に余裕をもって接客を受けることが難しくなりました。これまで、多くの女性が、家事や育児の合間を縫って、訪問販売員から商品について説明を受けたり、メイクのアドバイスを受けたりしていましたが、ライフスタイルの変化によって、そうした時間の使い方が難しくなってきたのです。
また、インターネットの普及も、訪販業界に大きな影響を与えました。パソコンやスマートフォンを使って、いつでもどこでも簡単に情報収集や商品購入ができるようになったことで、わざわざ自宅に訪問販売員を呼ぶ必要性が薄れてきたのです。手軽に様々なブランドの商品を比較検討できるオンラインショップの充実も、消費者の購買行動を変えました。
さらに、訪問販売に関する法律が厳格化されたことも、業界にとっては逆風となっています。消費者を保護するために、契約内容の明確化やクーリングオフ制度の周知などが義務付けられ、以前よりも販売活動がしにくくなっているという現状があります。
このような状況下、訪販業界は、従来のビジネスモデルからの転換を迫られています。時代に合わせた新しい販売方法や顧客との関係構築が求められています。
要因 | 詳細 |
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女性の社会進出と共働き世帯の増加 | – 時間に余裕がなくなり、自宅で訪問販売員と接するのが難しくなった – 家事や育児の合間に商品説明やメイクアドバイスを受けるのが困難になった |
インターネットの普及 | – いつでもどこでも簡単に情報収集や商品購入が可能になった – オンラインショップで手軽に商品比較検討ができるようになった |
訪問販売に関する法律の厳格化 | – 契約内容の明確化やクーリングオフ制度の周知義務付け – 以前より販売活動が難しくなった |
新しい販売方法への挑戦
昨今、消費者の購買行動は多様化し、従来型の販売方法だけでは顧客のニーズを捉えきれない状況になりつつあります。このような状況の中、訪問販売業界も新たな販売方法を取り入れるなど、変化が求められています。
従来は顧客を直接訪問して商品を販売する形態が主流でしたが、近年では実店舗を構え、顧客が直接商品を手に取って試せる機会を提供する企業も増えています。また、インターネットの普及に伴い、自社のウェブサイトや大手通販サイトを通じて商品を販売する企業も増加傾向にあります。
さらに、訪問販売の特徴である顧客との密な関係性を活かし、オンライン上で美容相談やカウンセリングサービスを提供する企業も登場しています。顧客は自宅にいながら専門家のアドバイスを受けることができ、企業側は顧客一人ひとりのニーズを深く理解することで、よりパーソナルなサービスを提供することが可能となります。
このように、時代の変化に合わせて柔軟に販売方法を進化させていくことで、訪問販売は今後も顧客の支持を得続け、発展していくと考えられます。
販売方法の変化 | 説明 |
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実店舗販売 | 顧客が直接商品を手に取って試せる機会を提供 |
オンライン販売 | 自社サイトや大手通販サイトを通じて商品販売 |
オンライン相談・カウンセリング | 顧客との関係性を活かし、オンライン上で美容相談やカウンセリングサービスを提供 |