
コスメ研究家

- 脱脂力とは
-# 脱脂力とは
顔を洗う時などに使う化粧品には、肌についた油分の汚れを落とす力があります。これを「脱脂力」と呼びます。メイク落としや洗顔料を選ぶ際に、この脱脂力が大きく関わってきます。
肌の表面には、空気中の汚れや古い角質などが混ざり合った「垢」が付着しています。そして、この垢を落とすためには、適度な脱脂力が必要です。
しかし、洗浄力の強いものばかり使っていると、肌に必要な皮脂まで取り過ぎてしまうことがあります。その結果、肌が乾燥しやすくなったり、肌を守るために皮脂が過剰に分泌されてしまったりと、肌トラブルの原因となる可能性があります。
自分の肌質に合った脱脂力の洗顔料やクレンジングを選ぶことが、健康的な肌を保つために重要です。
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知って対策!気になる腋臭の原因とケア方法
誰もが経験する汗ですが、脇から発生する独特の臭い、いわゆる「腋臭(わきが)」に悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
この臭いの原因は、アポクリン汗腺という汗腺から分泌される汗にあります。
全身に分布しているエクリン汗腺から出る汗とは異なり、アポクリン汗腺は脇の下など、特定の場所に集中して存在しています。
エクリン汗腺から出る汗の成分は、ほとんどが水分であるのに対し、アポクリン汗腺からの汗はタンパク質や脂質、アンモニアなどを多く含んでいるのが特徴です。
そのため、皮膚の表面で細菌が繁殖しやすく、これらの成分を分解する過程で独特の臭い物質が発生してしまうのです。
この臭い物質には、揮発性脂肪酸やアンモニアなどがあり、これらが混ざり合うことで、いわゆる「わきが」特有の不快な臭いを生み出します。
わきがの程度には個人差があり、遺伝や生活習慣、食生活などが影響すると考えられています。
特に、タンパク質や脂質を多く含む食事は、アポクリン汗腺からの分泌を活発にする可能性があるため注意が必要です。
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化粧品と接触皮膚炎:原因と対策を知って快適な肌を
- はじめに毎日のように身だしなみを整えるために使う化粧品ですが、その中には、肌に合わない成分が含まれている場合があり、知らず知らずのうちに肌に負担をかけてしまっていることがあります。このような成分が原因で、かゆみやかぶれなどの症状を引き起こす「接触皮膚炎」を発症してしまうことがあります。接触皮膚炎とは、特定の物質が直接肌に触れることで生じる皮膚の炎症反応のことを指します。原因となる物質は人によって異なり、食べ物や金属、植物など様々ですが、化粧品もその一つです。化粧品に含まれる成分の中で、接触皮膚炎を引き起こしやすいものとして、香料や防腐剤、色素などが挙げられます。これらの成分は、製品の品質を保ったり、使い心地を良くしたりするために配合されていることが多く、全ての製品に含まれているわけではありません。しかし、肌が敏感な方や、特定の成分にアレルギーを持つ方は、これらの成分によって接触皮膚炎の症状が現れることがあります。今回は、化粧品と接触皮膚炎の関係について、さらに詳しく解説していきます。具体的には、接触皮膚炎を引き起こしやすい化粧品の成分や、その症状、そして予防と対策方法についてご紹介します。これらの情報が、皆様が安全に、そして安心して化粧品を選び、使用していくための一助となれば幸いです。
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メイクを彩る有機合成色素:安全性と魅力の秘密
- 色の魔術師有機合成色素とは?口紅、アイシャドウ、チークなど、私たちが普段何気なく使っているメイクアップ化粧品。その鮮やかな色彩を実現させているのが「有機合成色素」です。有機合成色素とは、その名の通り、有機化合物を原料として人工的に作り出された色素のことを指します。では、なぜ数ある色素の中で、有機合成色素がメイクアップ化粧品に多く用いられているのでしょうか?その理由は、大きく分けて二つあります。一つは、鮮やかな発色です。有機合成色素は、天然色素と比べて分子構造が小さく、光を吸収しやすい性質を持っています。そのため、少量でも鮮やかに発色し、見たままの色を表現することができるのです。二つ目は、色のバリエーションが豊富であることです。有機合成色素は、原料となる有機化合物の組み合わせや比率を変えることで、実に様々な色を作り出すことができます。ピンクや赤、オレンジといった暖色系の色はもちろん、青や緑、紫といった寒色系の色、そして、近年人気のブラウンやベージュといった中間色まで、その種類は実に多岐に渡ります。このように、有機合成色素は、私たちが「なりたい顔」を叶える上で、なくてはならない存在と言えるでしょう。鮮やかな発色と色のバリエーションの豊富さによって、私たちの個性を引き出し、より魅力的に見せてくれる、まさに色の魔術師なのです。
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髪色の科学:脱色効果の仕組み
私たちの髪の色は、メラニンという色素によって決まります。メラニンには、ユーメラニンとフェオメラニンという2種類があります。ユーメラニンは黒髪や茶髪のような暗い色を、フェオメラニンは金髪や赤毛のような明るい色を作ります。
髪を明るくするためには、このメラニンを分解する必要があります。このメラニンを分解する力を、一般的に「脱色効果」と呼びます。「ブリーチ力」や「脱色力」と呼ばれることもあります。
ヘアカラー剤には、この脱色効果を持つものが多くあります。特に、髪色を大幅に明るくしたい場合や、明るい色に染めたい場合には、脱色効果の高いヘアカラー剤が欠かせません。
ただし、メラニンを分解するということは、髪に少なからずダメージを与えることになります。そのため、脱色効果の高いヘアカラー剤を使う場合は、髪のダメージにも注意が必要です。
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肌の奥へ※1。リオトロピック液晶配合化粧水の魅力
- リオトロピック液晶とは?水と油のように、本来は混じり合わないものを混ぜ合わせる力を持つ「両親媒性分子」。この両親媒性分子が、水や油などの溶媒と特定の割合で混ざり合うことで、まるで水と油が混ざり合ったかのような、不思議な構造体が生まれます。これが「リオトロピック液晶」と呼ばれるものです。リオトロピック液晶は、固体のように規則正しく分子が並んだ部分と、液体のように分子が自由に動き回る部分の両方の性質を併せ持っています。そのため、固体のように形を保ちながら、液体のように流れるという、独特の性質を示します。このことから、液晶と名付けられました。このリオトロピック液晶は、私達が普段使用している化粧品の中にも多く存在しています。化粧品に含まれる様々な成分を均一に混ぜ合わせる役割や、肌や髪への浸透性を高める役割などを担っています。また、なめらかな使い心地や、べたつきのないサラッとした感触など、化粧品の使用感にも大きく関わっています。つまり、リオトロピック液晶は、化粧品の品質や機能性を左右する重要な要素の一つと言えるでしょう。
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美肌と育毛を促進!栄養剤配合化粧品の力
- 栄養剤とは栄養剤とは、肌や髪に直接栄養を与えることで、健康的な状態を保つために化粧品に配合される成分のことを指します。
私たちは毎日、食事を通して体内に必要な栄養を摂取しています。
肌や髪も体の一部なので、食事から栄養が届けられますが、
加齢や紫外線、乾燥などの外的要因によって、
栄養が行き届きにくくなることがあります。
このような場合に、化粧品を通して栄養を補給することで、
肌や髪の細胞は再び活力を得て、
本来の美しさを取り戻すことができるのです。
栄養剤には、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、セラミドなど、様々な種類があります。
それぞれ異なる働きを持つため、
自分の肌や髪の悩みに合わせて適切な栄養剤を選ぶことが大切です。
栄養剤は、まさに肌や髪のサプリメントと言えるでしょう。
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化粧品の使い心地を決める?接触角の秘密
- 接触角ってなに?
皆さんは、水をこぼしたときに、さっと広がってしまう場所と、水滴になってコロコロと転がる場所があることに気づいたことはありませんか?
これは、物質の表面と水の間に働く力の違いによって起こる現象で、この違いを数値で表したものが「接触角」です。
接触角とは、ある物質の上に液体を垂らした際に、液体の表面と物質の表面が作る角度のことを指します。
この角度が小さい場合は、液体が物質の表面に広がりやすい、つまり「濡れやすい」状態であることを示します。
逆に、角度が大きい場合は、液体が物質の上で丸まってしまいやすく、「はじきやすい」状態であることを示します。
例えば、水を垂らした時、表面が濡れやすい布は接触角が小さく、水を弾く傘の表面は接触角が大きくなります。
接触角は、物質の表面の性質を知る上で非常に重要な指標であり、様々な分野で応用されています。
例えば、撥水加工を施した衣類や、汚れを落としやすくした建材など、私たちの身の回りにも、接触角を制御することで優れた機能を実現している製品が多く存在します。
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鮮やかに彩る!有機顔料配合コスメの魅力
- 色の魔法使い、有機顔料とは?
メイクアップ製品の色鮮やかさを演出する立役者、それが有機顔料です。 微細な粉末状の物質で、水や油に溶けにくい性質を持っています。口紅やチーク、アイシャドウなど、私たちが普段何気なく使っている様々な化粧品に配合され、顔に彩りを与えてくれます。
有機顔料の魅力は、その名の通り鮮やかな発色です。ほんの少量でも、はっきりとした色を表現することができ、肌に塗布することで、顔立ちをくっきりと見せたり、華やかな印象を与えたりすることができます。
また、色の種類が豊富なのも大きな特徴です。赤やピンク、オレンジといった暖色系の色はもちろん、青や緑、紫といった寒色系の色まで、実に様々な色が存在します。そのため、自分の肌色やなりたいイメージに合わせて、自由に色を選ぶことができます。
有機顔料は、私たちの日常を彩るメイクアップ製品にとって、なくてはならない存在と言えるでしょう。
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脱色剤の力:仕組みと種類を解説
私たちの髪の色は、生まれ持った個性の一つであり、その人の印象を大きく左右する要素でもあります。では、黒髪や金髪、茶髪など、髪の色はどのように決まるのでしょうか?その秘密は、毛髪内部に存在するメラニン色素にあります。
メラニン色素には、黒褐色のユーメラニンと黄赤色のフェオメラニンの二種類が存在します。日本人の髪に多く含まれるユーメラニンが多いと髪の色は黒く、反対に少ないと髪の色は明るくなります。一方、フェオメラニンは、金髪や赤毛などの明るい髪色に影響を与えます。
つまり、これらのメラニン色素の量と組み合わせによって、一人ひとりの髪色が決まるのです。髪を明るくする脱色剤は、このメラニン色素に作用し、その量を減らすことで髪の色を明るくします。しかし、メラニン色素は髪の強度や紫外線からの保護にも関わっているため、脱色によって髪が傷みやすくなる可能性もあります。
髪の色は、遺伝的な要素が大きく影響しますが、年齢を重ねるにつれてメラニン色素の生成量が減少し、白髪になることもあります。このように、髪の色はメラニン色素という物質によって複雑にコントロールされているのです。
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美のホルモン!卵胞ホルモンの美容効果とは?
女性ホルモンの一種である卵胞ホルモンは、女性の心身ともに、健やかに過ごすために欠かせない大切な役割を担っています。特に思春期を迎えると分泌が始まり、女性らしい身体の変化を促します。
まず、卵胞ホルモンは、皮下脂肪の分布を変化させることで、丸みのある女性らしい体つきを作り出す働きをします。また、コラーゲンの生成を促すため、肌にハリと弾力を与え、なめらかでみずみずしい状態を保つのにも役立ちます。
さらに、卵胞ホルモンは、月経周期を調整する上で中心的な役割を果たしています。毎月規則正しく月経が起こるのも、卵胞ホルモンが適切に分泌されているおかげと言えるでしょう。また、妊娠を可能にするため、子宮内膜を厚くして受精卵が着床しやすい環境を整えたり、乳腺を発達させて母乳の準備をするなど、妊娠の準備にも深く関わっています。
このように、卵胞ホルモンは、女性が生涯を通じて健康で美しく過ごすために、なくてはならない重要なホルモンなのです。
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老化の影に潜むAGEsとは?
- 老化を進める物質、AGEsとは老化は、誰もが避けて通ることのできない自然な現象ですが、その老化を加速させてしまう物質が存在します。それが「AGEs」です。AGEsとは、「Advanced Glycation End Products」の略称で、日本語では「終末糖化産物」と呼ばれています。 私たちの体内では、食事から摂取した糖とタンパク質が体内で反応し、常にAGEsが生成されています。 AGEsは、まるで長年使い古したスポンジのように、タンパク質に蓄積することで組織を硬くし、弾力を失わせる性質を持っています。 その結果、肌のたるみやシワ、血管の老化などを促進してしまうのです。AGEsは、加齢とともに体内に蓄積されていきますが、食生活の影響も大きく受けます。 特に、高温で調理された食品や、糖質を多く含む食品にはAGEsが多く含まれています。老化の進行を遅らせるためには、AGEsの生成を抑制し、蓄積を抑えることが重要です。 バランスの取れた食生活や適度な運動を心がけ、健康的な生活習慣を維持していくようにしましょう。
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肌の水分量と電気の関係?
肌の水分量は、見た目や手触りだけでなく、肌の健康状態を保つ上でもとても大切です。水分が不足した肌は、乾燥しやすく、様々な肌トラブルを引き起こす可能性があります。反対に、水分量が適切に保たれている肌は、みずみずしく、ハリや弾力があり、健康的な状態と言えるでしょう。
では、自分の肌は適切な水分量を保てているのでしょうか?肌の水分量が不足していると、なんとなく乾燥しているように感じたり、見た目で何となく分かったりするかもしれません。しかし、感覚だけに頼っていては、正確な水分量を把握することは難しいでしょう。
そこで役に立つのが、肌の水分量を数値で測れる機器です。この機器は、肌に微弱な電気を流し、その電気の流れやすさを測定することで、肌の水分量を数値化します。電気は、水分が多い場所ほど流れやすくなるという性質を持っているため、肌の水分量が多いほど、電気が流れやすくなるのです。
肌の水分量を数値で把握することで、自分の肌の状態を客観的に理解することができます。そして、その結果に基づいて、適切なスキンケアを行うことで、肌の水分量を適切な状態に保つことができるのです。
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お肌に優しい?有機酸の化粧品への活用
- 有機酸ってどんなもの?
「有機酸」という言葉を耳にしたことはありますか? 健康や美容に関心の高い方なら、一度は目にしたことがあるかもしれません。しかし、具体的にどんなものなのか、説明するのは難しいと感じる方もいるのではないでしょうか。
有機酸とは、簡単に言うと「自然界に存在する酸性の成分」のことです。 私たちの身の回りには、たくさんの種類の有機酸が存在しています。
例えば、レモンや梅干しなどの「酸っぱさ」を思い浮かべてみてください。あの酸っぱさの正体が、まさに有機酸の一種である「クエン酸」や「リンゴ酸」なのです。
その他にも、ヨーグルトやチーズに含まれる「乳酸」、お酢に含まれる「酢酸」なども有機酸の一種です。
このように、有機酸は私たちの生活の中で、食品を通して日常的に摂取されていることがわかります。普段何気なく口にしているものの中に、実は有機酸が含まれているのです。
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多色成形コスメの魅力
- 色の魔術師!多色成形とは?
メイクアップの世界では、日々新しい技術が生まれて進化し続けています。そんな中、特に注目を集めている技術の一つに「多色成形」があります。これは、まるで画家がパレットの上で色を混ぜ合わせるように、2色あるいはそれ以上の色の粉体を組み合わせて一つの製品に仕上げる技術です。
従来の単色のメイクアップ製品では表現が難しかった、複雑で奥行きのある色合いや、マーブル模様やグラデーションなど、色の組み合わせによる美しい模様を、この多色成形によって実現することができます。
例えば、朝日や夕焼け空の、刻一刻と変化する繊細な色の移り変わりや、満開の花畑に咲き乱れる色とりどりの花々。このような、自然界に存在する複雑で美しい色と光を、多色成形を用いることでメイクアップパレットの上に再現することができるのです。まさに、夢のような表現を可能にする、魔法のような技術と言えるでしょう。
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永久染毛剤の仕組みと種類
- 永久染毛剤とは永久染毛剤は、その名の通り一度髪に色を入れると、長時間その色を保つことができる染毛剤です。多くのヘアカラー剤に採用されており、髪の色を大きく変えたい場合や、白髪をしっかりカバーしたい場合に適しています。永久染毛剤の特徴は、1剤と2剤を混ぜて使うという点にあります。1剤には、キューティクルを開き、染料を髪の内部まで浸透しやすくするアルカリ剤と、髪の色を変える染料が含まれています。染料には、主に酸化染料が用いられており、酸化反応によって発色する性質があります。2剤には過酸化水素などの酸化剤が含まれており、1剤と混ぜ合わせることでこの酸化反応が促進されます。1剤と2剤を混ぜると化学反応が始まり、酸化染料が酸化重合という反応を起こして大きな分子になります。この大きな分子は、髪の内部にしっかりと定着するため、簡単に色落ちすることがありません。これが、永久染毛剤が長持ちする理由です。しかし、その反面、髪のダメージが大きくなってしまうという側面も持ち合わせています。そのため、使用する際には、髪の状態や使用方法をよく確認する必要があります。
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髪に潤いを!コンディショニング剤の効果と役割
- コンディショニング剤とは
コンディショニング剤は、毎日のヘアケアに欠かせない存在です。その役割は、髪に潤いを与え、しっとりとした質感に導くことです。シャンプー後、髪は乾燥しやすく、パサついたり、絡まりやすくなったりしがちです。このような状態を防ぎ、美しい髪を保つために、コンディショニング剤が重要な役割を果たします。
コンディショニング剤は、シャンプーやトリートメント、コンディショナーなどに配合されています。これらの製品を使うことで、髪の一本一本をコーティングし、滑らかでツヤのある状態に整える効果が期待できます。
さらに、コンディショニング剤には、静電気を抑える効果もあります。乾燥した環境では、髪は静電気を帯びやすくなり、広がりや絡まりの原因となります。コンディショニング剤を使うことで、静電気を抑え、まとまりの良い髪を保つことができます。
また、コンディショニング剤は、ブラッシング時の摩擦からも髪を守ってくれます。摩擦によるダメージを軽減することで、切れ毛や枝毛を防ぎ、健康な髪を育むことができます。
このように、コンディショニング剤は、美しい髪を保つ上で欠かせない存在です。ぜひ、毎日のヘアケアに取り入れて、その効果を実感してみてください。
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美肌のカギ!ランゲルハンス細胞を守って健やかな肌へ
- 肌を守る免疫の番人
「ランゲルハンス細胞」。あまり聞きなれない言葉かもしれません。しかし、この聞き慣れない細胞こそ、私たちの肌の健康、ひいては体の健康を守るために、非常に重要な役割を担っているのです。
私たちの肌は、常に外界と接しており、様々な異物の侵入にさらされています。紫外線、乾燥、細菌、ウイルスなど、その脅威は枚挙にいとまがありません。ランゲルハンス細胞は、そんな過酷な環境下に立ち向かう、勇敢な門番と言えるでしょう。
では、具体的にどのようにして体を守っているのでしょうか?ランゲルハンス細胞は、皮膚の表皮という場所に存在し、外敵の侵入を常に監視しています。そして、もしも細菌やウイルスなどが侵入してくると、すかさずそれらを捕獲します。
しかし、ランゲルハンス細胞の仕事は、ただ捕まえるだけではありません。捕まえた敵の情報を、体中の免疫システムを司る司令塔であるリンパ節へと運び、「こんな敵が入ってきました!」と報告するのです。この報告を受けたリンパ球は、初めて出会う敵の特徴を記憶し、攻撃を開始します。
このように、ランゲルハンス細胞は、肌で最初に敵を捕まえ、免疫システムに情報を伝える、まさに最前線で活躍する番人なのです。この働きのおかげで、私たちは日々、様々な感染症から守られていると言えるでしょう。
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オレンジの香りを楽しむ:化粧品におけるオレンジ油の秘密
燦燦と降り注ぐ太陽の光をいっぱいに浴びて育ったスイートオレンジ。
その果皮から丁寧に抽出されるのが、私たちを爽やかな気持ちにさせてくれるオレンジ油です。
オレンジ油といえば、誰もが思い浮かべるあの柑橘系の香り。
明るく前向きな気分にさせてくれる、あの独特の香りの秘密は、実は「D-リモネン」という天然の化合物にあります。
D-リモネンは、オレンジ油の香りの主な構成成分であり、あの特徴的な爽やかさを生み出す立役者です。
オレンジだけでなく、レモンやグレープフルーツなど、私たちに馴染みの深い柑橘系の果物に広く含まれており、その爽やかな香りは、多くの人々に愛され、親しまれています。
オレンジ油は、その爽やかな香りを活かして、香水やアロマテラピーなど、様々な場面で利用されています。
アロマテラピーでは、気分をリフレッシュさせたい時や、明るくポジティブな気持ちになりたい時などに用いられます。
また、石鹸やシャンプーなどの日用品にも、その爽やかな香りを添えるために配合されることも少なくありません。
このように、オレンジ油は、私たちの生活に彩りを添えてくれる、魅力的な天然素材の一つと言えるでしょう。
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美のベールで包み込む!多重エマルションのスキンケア効果
- 多重エマルションとは
まるで繊細な層が織りなすミルフィーユケーキのように、多重エマルションは、複数の層が重なり合った構造を持っています。通常、水と油のように、本来は混ざり合わない性質を持つ成分を、乳化剤という仲介役を用いることで、微細な粒状に分散させ、安定化させています。
一般的なエマルションは、水の中に油が分散している状態、またはその逆の状態を指しますが、多重エマルションは、さらに複雑な構造をしています。例えば、水の粒の中に、さらに小さな油の粒が分散している状態や、その逆の構造などが挙げられます。
この複雑で精巧な多重構造こそが、美容成分を肌の奥深く*(角質層まで)*まで効率的に届け、その効果を持続させる鍵となっています。それぞれの層に異なる美容成分を閉じ込めることで、肌の表面から奥*(角質層)*まで、段階的に成分を放出することが可能になります。
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美肌のカギ!「ラメラ構造」で作る、うるおいに満ちた肌
私たちの肌は、一番外側から順に、角層、表皮、真皮、皮下組織という層でできています。この中で、常に外気に触れている角層は、肌を外部刺激から守り、水分を保つという重要な役割を担っています。
この角層で、水分をしっかり抱え込み、うるおいを保つために重要な働きをしているのが「ラメラ構造」です。ラメラ構造は、細胞と細胞の間を満たす、セラミド、脂肪酸、コレステロールといった脂質が、まるで何層にも重ねられた薄い膜のように、規則正しく重なり合った構造のことです。
例えるなら、レンガとレンガの間にセメントがぎっしり詰まっているような状態です。細胞と細胞の間を隙間なく埋めることで、肌内部の水分が蒸発するのを防ぎ、外からの刺激をブロックする、まるでバリアのような役割を果たしているのです。
このラメラ構造が乱れると、肌のバリア機能が低下し、乾燥肌や敏感肌の原因となってしまいます。逆に、ラメラ構造が整っていると、肌はうるおいを保ち、外的刺激にも負けない、健やかな状態を保つことができます。
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コンディショナーでうるツヤ肌&髪へ
- コンディショナーとはコンディショナーは、毎日のヘアケアやスキンケアに欠かせないアイテムの一つです。その役割は、髪や肌の水分と油分のバランスを調整し、健康的な状態を保つことです。主に、コンディショナーといえばヘアケア製品として認識されています。シャンプー後、髪になじませることで、洗浄によって失われがちな髪の油分や水分を補給してくれます。その結果、パサつきや広がりを抑え、指通りの良い、艶やかな髪へと導きます。また、静電気を抑え、枝毛や切れ毛を防ぐ効果も期待できます。一方、スキンケア製品にも、コンディショナーの役割を担う成分が配合されていることがあります。化粧水や乳液などに含まれるこれらの成分は、肌の水分と油分のバランスを整え、乾燥や肌荒れを防いでくれます。特に、乾燥肌や敏感肌の方は、コンディショナー配合のスキンケア製品を使うことで、肌の潤いを保ち、健やかな状態を保ちやすくなるでしょう。このように、コンディショナーは、髪と肌の両方に、潤いを与え、健康的な状態を保つために重要な役割を果たしています。自分に合ったコンディショナーを選び、毎日のケアに取り入れてみましょう。
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エコでおしゃれ?化粧品の適正包装
毎日のように使う化粧品は、品質や効果はもちろんのこと、手に取った時のときめきや使い心地の良さも大切です。そして、実はそれを大きく左右するのが「包装」です。
素敵なデザインの容器に入った化粧品は、それだけで気分を高めてくれます。また、使い勝手の良い工夫が凝らされた容器は、毎日のスキンケアをより快適なものにしてくれます。
近年、この化粧品の包装に変化が起きています。それは、環境への配慮から生まれた「適正包装」という考え方です。
「適正包装」とは、必要なものだけを、必要な量だけ使う包装のこと。過剰な包装を減らし、環境負荷を低減しようという取り組みです。
具体的には、詰め替え用商品の販売や、プラスチックの使用量削減、リサイクルしやすい素材の採用など、様々な取り組みが行われています。
環境に優しいだけでなく、私たちの生活にも嬉しい変化をもたらす「適正包装」。化粧品を選ぶ際には、ぜひ包装にも注目してみて下さい。
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化粧品の鮮度を保つ技術:AOM法
皆様は、大事に使っていたお気に入りの化粧品を開封した時、何か変な油っぽい匂いがしたり、色が変わっていたりしてがっかりした経験はありませんか?実は、このような変化が起こる原因の一つとして、化粧品に含まれている油脂の酸化が考えられます。
化粧品は、私たちの肌に直接触れるものなので、その品質を保つことは非常に重要です。品質を保ち、安心して使える製品を作るためには、この酸化を防ぐことが欠かせません。
そこで活躍するのが「AOM法」と呼ばれる試験方法です。AOM法は、簡単に言うと、一定の条件下で油脂を酸化させ、その酸化の度合いを測定する方法です。
具体的には、空気を通した油脂に一定の温度で熱を加え続け、酸化が進んで過酸化物という物質が作られるまでの時間を測定します。この時間が長いほど、その油脂は酸化しにくい、つまり品質が長持ちしやすいと言えるのです。
このように、AOM法は化粧品の品質を測る物差しとして、製品の開発段階から品質管理まで、幅広く活用されています。
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