シャンプー

髪色の科学:脱色効果の仕組み

コスメを知りたい

先生、「脱色効果」って、髪の色を明るくする力のことって、なんとなくわかるんですけど、具体的にどういうものなんですか?

コスメ研究家

良い質問ですね!「脱色効果」は、髪の色素であるメラニンを分解する力のことを指します。 つまり、メラニンを壊すことで、髪の色を明るくするんです。

コスメを知りたい

メラニンを壊すんですね!じゃあ、この効果が高いと、髪はより明るくなるんですか?

コスメ研究家

その通り!「脱色効果」が高いほど、メラニンが分解される量も多いので、髪はより明るくなります。ただし、髪への負担も大きくなる場合があるので、注意が必要です。

メラニンを分解する力

メラニンを分解する力

私たちの髪の色は、メラニンという色素によって決まります。メラニンには、ユーメラニンとフェオメラニンという2種類があります。ユーメラニンは黒髪や茶髪のような暗い色を、フェオメラニンは金髪や赤毛のような明るい色を作ります。

髪を明るくするためには、このメラニンを分解する必要があります。このメラニンを分解する力を、一般的に「脱色効果」と呼びます。「ブリーチ力」や「脱色力」と呼ばれることもあります。

ヘアカラー剤には、この脱色効果を持つものが多くあります。特に、髪色を大幅に明るくしたい場合や、明るい色に染めたい場合には、脱色効果の高いヘアカラー剤が欠かせません。

ただし、メラニンを分解するということは、髪に少なからずダメージを与えることになります。そのため、脱色効果の高いヘアカラー剤を使う場合は、髪のダメージにも注意が必要です。

メラニン 髪色への影響
ユーメラニン 黒髪や茶髪のような暗い色
フェオメラニン 金髪や赤毛のような明るい色
用語 説明 注意点
脱色効果 メラニンを分解する力
(ブリーチ力、脱色力とも呼ばれる)
髪へのダメージに注意が必要

人毛を使った試験

人毛を使った試験

– 人毛を使った試験

髪を明るく染めるヘアカラー剤やブリーチ剤。その開発には、実際に人の髪の毛を使った試験が欠かせません。この試験では、製品がどれくらい髪の色を抜く力を持っているのか、専門用語で「脱色効果」を調べます。

開発者は、目指す製品の仕上がりイメージに合わせて、試験の内容を細かく調整します。例えば、ほんのり明るく染めるタイプのヘアカラー剤と、一度でかなり明るい色にできるブリーチ剤では、求められる脱色効果は全く異なるからです。

試験では、明るさの異なる複数の人毛束を用意し、染め上がりを比較します。そして、目指す明るさに応じて、薬剤の濃度や反応時間を調整していくのです。

このように、私たちが日々何気なく使っているヘアカラー剤やブリーチ剤は、人の髪の毛を使った入念な試験と、緻密な調整の上に成り立っているのです。

項目 内容
試験の目的 ヘアカラー剤やブリーチ剤の脱色効果を調べる
試験対象 明るさの異なる複数の人毛束
試験内容 製品を塗布し、薬剤の濃度や反応時間を調整しながら、目指す明るさになるかを検証

明るさだけじゃない色の変化

明るさだけじゃない色の変化

髪を明るくする脱色には、明るさの指標となる「L*値」だけでなく、「色相」も大きく変化させる効果があることはあまり知られていません。色相とは、色の見え方の違いを表すもので、「a*値」と「b*値」の二つの指標で測定されます。「a*値」は赤みの強さ、反対に緑みの強さを表し、「b*値」は黄色の強さ、青色の強さを表します。

では、なぜ脱色によって色相も変化するのでしょうか?それは、髪の色素であるメラニンが分解される過程で、明るさだけでなく、赤みや黄色みも変化するためです。

従来のヘアカラー剤は、髪の明るさを変えることだけに焦点が当てられていました。しかし、近年の研究により、脱色と色相の関係が明らかになってきたことで、明るさの調整だけでなく、色みの変化もコントロールすることで、より繊細で思い通りの髪色を実現できるようになっています。

例えば、赤みを抑えたい場合は、緑がかった色素を含んだ脱色剤を使用したり、黄色みを抑えたい場合は、青みがかった色素を含んだ脱色剤を使用したりします。このように、色相を意識した脱色を行うことで、単に明るいだけでなく、透明感のある自然な仕上がりを得ることが可能になります。

指標 意味 脱色との関係
L*値 明るさの指標 脱色によって数値が大きくなる
a*値 赤み(+)/緑み(-)の強さ メラニン分解過程で変化する
b*値 黄色み(+)/青み(-)の強さ メラニン分解過程で変化する

理想の髪色へ

理想の髪色へ

鮮やかな髪色や、透明感のある明るい髪色に憧れる方も多いのではないでしょうか。しかし、日本人の髪は黒や濃い茶色が一般的。そこで重要になるのが「脱色」です。

脱色は、髪が持つメラニン色素を分解することで、髪本来の色を薄くする技術です。この脱色を効果的に行うことで、なりたい髪色への土台作りができます。

例えば、濃い茶色の髪を明るい茶色にしたい場合、そのままカラーリングするよりも、一度脱色をしてからカラーリングをした方が、より透明感のある明るい茶色に仕上がります。

しかし、脱色は髪への負担も大きいため、注意が必要です。髪質やダメージレベルを見極めずに、自己流で行うことは避け、必ず専門家である美容師に相談しましょう。美容師は、髪の状態を診断し、適切な薬剤や施術方法を提案してくれます。

理想の髪色を手に入れるためには、脱色の重要性を理解し、プロの力を借りながら、安全にそして計画的に進めていきましょう。

項目 内容
脱色の目的 髪本来の色を薄くし、なりたい髪色の土台を作る
脱色のメリット – 鮮やかな髪色や透明感のある明るい髪色を実現
– カラーリングの効果を高める
脱色の注意点 – 髪への負担が大きい
– 自己流で行わず、必ず美容師に相談