コスメを知りたい
先生、パーマネントウェーブの成分って、一体どんなものが入っているんですか?
コスメ研究家
良い質問だね!パーマネントウェーブ剤には、大きく分けて髪をゆるくする成分と、そのゆるくなった髪を再び固定する成分の2種類が入っているんだよ。
コスメを知りたい
へえー、2段階でかけてるんですね!それぞれの成分って、具体的にどんなものなんですか?
コスメ研究家
髪をゆるくする成分は還元剤って呼ばれていて、髪の毛の中の結合を切断する働きがあるんだ。そして、固定する成分は酸化剤って呼ばれていて、切断された結合を再びくっつける役割をするんだよ。
パーマの原理:ジスルフィド結合の改変
私たちは日頃から、ヘアアイロンやカーラーを使って、髪の毛を思い通りの形に整えていますね。しかし、その効果は一時的なもの。洗髪すれば、元の形に戻ってしまいます。もしも、自分の好みのヘアスタイルを、半永久的にキープできるとしたら…?
それを叶えてくれるのが、パーマです。
パーマは、一体どのような仕組みで、私たちの髪を思い通りにスタイリングしてくれるのでしょうか?
その秘密は、髪の毛の内部にある「ジスルフィド結合」にあります。
髪の毛は、主にケラチンと呼ばれるタンパク質でできています。このケラチン同士を繋ぎ合わせているのが、ジスルフィド結合です。
ジスルフィド結合は、まるで頑丈な橋のように、ケラチン同士をしっかりと結びつけ、髪の毛の形を維持する役割を担っています。
パーマ剤には、このジスルフィド結合を切断したり、再結合させたりする働きがあります。
まず、パーマ剤の1剤を塗布すると、ジスルフィド結合が切断され、髪の毛は形を変えることが自由になります。
次に、ロッドやカーラーで、好みの形に髪の毛を巻きつけます。
そして、パーマ剤の2剤を塗布すると、切断されていたジスルフィド結合が、今度はロッドやカーラーに沿った形で再結合します。
こうして、ジスルフィド結合の形が変化することで、私たちはまっすぐな髪をくるくるのカーリーヘアに、あるいはその逆に変えることができるのです。
工程 | 作用 | 髪の状態 |
---|---|---|
パーマ剤1剤塗布 | ジスルフィド結合を切断 | 髪の毛の形が自由になる |
ロッド/カーラーで巻く | 好みの形に髪の毛を固定 | – |
パーマ剤2剤塗布 | 切断されたジスルフィド結合を再結合 | ロッド/カーラーに沿った形で髪の毛が固定される |
還元剤と酸化剤:結合を切る力と繋ぎ直す力
パーマをかけるときには、大きく分けて「還元剤」と「酸化剤」と呼ばれる二種類の薬剤が使われます。それぞれが髪に働きかけることで、思い通りのヘアスタイルを作ることができるのです。
まず、還元剤は、髪の毛の内部にあるタンパク質同士を結びつけている「ジスルフィド結合」というものを切断する役割を担います。ジスルフィド結合は、いわばタンパク質とタンパク質をつなぐ橋のようなものです。この橋が切断されることで、髪の毛は形を変えやすくなるのです。
次に、酸化剤は、切断されたジスルフィド結合を再び繋ぎ直す役割を担います。還元剤によって結合が不安定な状態になった髪の毛に、ロッドで巻いたり、ストレートアイロンで伸ばしたりすることで、自分の好みの形を作ります。そして、その形のままジスルフィド結合を酸化剤で再結合させることで、カールやストレートといったヘアスタイルをキープすることができるのです。
このように、還元剤と酸化剤は、それぞれが重要な役割を果たすことで、私たちの髪に思い通りの変化を与えてくれるのです。
薬剤 | 役割 |
---|---|
還元剤 | 髪のタンパク質同士の結合(ジスルフィド結合)を切断し、髪の形を変えやすくする。 |
酸化剤 | 切断されたジスルフィド結合を再結合し、変化した髪型を固定する。 |
薬剤と技術の融合:安全で美しい仕上がりを実現
パーマ液は、その強力な効果ゆえに、医薬品医療機器等法(旧薬事法)によって厳しく管理されています。これは、お客様の安全を守るための大切な法律です。パーマ液に含まれる成分は、髪の内部構造に作用し、カールやウェーブを作り出す力を持っています。しかし、その反面、使い方を誤ると髪にダメージを与えてしまう可能性も秘めているのです。そのため、美容師は薬剤に関する専門知識を深く理解し、お客様の髪質や頭皮の状態に合わせて、適切な種類と量を判断する必要があります。例えば、ダメージヘアには、髪への負担を軽減する成分が配合されたパーマ液を選びます。また、太くてハリのある髪質には、しっかりとカールを形成できるよう、成分濃度の高いパーマ液を使用する場合もあります。
さらに、美容師は施術の技術向上にも日々努力を重ねています。お客様のなりたいイメージを正確に把握し、髪の長さや毛量、骨格などを考慮しながら、ロッドの太さや巻き方、薬剤の放置時間などを緻密に調整します。そして、ただパーマをかけるだけでなく、施術後もお客様が、ご自宅で簡単にスタイリングできるよう、ヘアケアのアドバイスも行っています。このように、安全性を第一に考えながら、薬剤の力と美容師の技術を融合させることで、お客様一人ひとりの髪質や悩みに寄り添い、理想のヘアスタイルを実現へと導いているのです。
項目 | 内容 |
---|---|
法律による規制 | 医薬品医療機器等法によりパーマ液は厳しく管理されている |
パーマ液の成分と効果 | 髪の内部構造に作用し、カールやウェーブを作り出す成分を含むが、誤った使用は髪へのダメージにつながる |
美容師の役割 | 薬剤に関する専門知識に基づき、髪質や頭皮の状態に合わせてパーマ液の種類と量を判断する |
パーマ液の使い分け | ダメージヘアには負担軽減成分配合、太くてハリのある髪には成分濃度の高いパーマ液など |
施術技術 | お客様のなりたいイメージ、髪の長さ、毛量、骨格などを考慮し、ロッドの太さや巻き方、薬剤の放置時間を調整 |
アフターケア | 自宅でのスタイリングを考慮したヘアケアアドバイス |
パーマとヘアケア:美しい髪を保つために
– パーマとヘアケア美しい髪を保つためにパーマヘアの美しさを長く楽しむためには、日々のヘアケアが欠かせません。パーマをかけることによって、少なからず髪には負担がかかり、パサつきや切れ毛などのダメージが現れやすくなります。これを防ぐためには、ダメージを補修し、潤いを与えるヘアケアを意識することが大切です。まず、シャンプー後には必ずトリートメントを使用しましょう。特に、パーマヘア専用のトリートメントや、髪内部まで補修する効果のあるトリートメントがおすすめです。トリートメントを髪全体になじませた後、数分間置くことで、より効果的に成分が浸透します。さらに、タオルドライ後やスタイリング前には、ヘアオイルやヘアミルクなどで髪に潤いを与えましょう。これらのアイテムは、髪の乾燥を防ぎ、パサつきを抑える効果があります。毛先を中心に、優しくなじませるように塗布するのがポイントです。また、パーマヘアは熱に弱いため、ドライヤーを使う際には注意が必要です。高い温度で乾かすと、さらに髪が傷んでしまう可能性があります。ドライヤーを使用する際は、低温の風を当てるか、自然乾燥で乾かすように心がけましょう。もし高温で乾かす場合は、事前に洗い流さないタイプのトリートメントなどを使い、髪を熱から守るようにしましょう。これらのヘアケアを続けることで、パーマによるダメージを最小限に抑え、弾力のある美しいカールを長く楽しむことができます。
ヘアケア項目 | 詳細 | ポイント |
---|---|---|
シャンプー後 | トリートメントを使用する | パーマヘア専用やダメージ補修効果の高いものがおすすめ |
トリートメント後 | 数分間置く | 成分が浸透しやすくなる |
タオルドライ後・スタイリング前 | ヘアオイルやヘアミルクを使用する | 乾燥を防ぎ、パサつきを抑える |
ドライヤー使用時 | 低温の風or自然乾燥 | 高温だと髪が傷むため |