コスメを知りたい
化粧品の成分表示で『皮膚病』って書いてあるものがあるけど、これって一体何のこと?
コスメ研究家
それはね、その化粧品に使われている成分の中に、お肌のトラブルを起こす可能性のあるものが入っているっていうことを示しているんだよ。
コスメを知りたい
えー!トラブルになる可能性があるなら、なんでそんなもの入れるの?
コスメ研究家
実はね、誰にでも必ずトラブルが起きるわけじゃないんだ。人によっては、その成分にすごく敏感で反応してしまう人もいれば、全く問題ない人もいるんだよ。だから、心配な人は、買う前に成分表示をよく見て、自分に合わないものが入っていないか確認することが大切なんだよ。
皮膚病とは
– 皮膚病とは皮膚は私たちの体を包む、最大の臓器です。その皮膚に何らかの異常が生じている状態を、皮膚病と呼びます。皮膚病では実に様々な症状が現れます。例えば、赤い斑点やブツブツなどの発疹、強いかゆみ、ピリピリとした痛みなどがあります。また、水ぶくれや膿ができることもあれば、かさぶたとなって皮膚がボロボロと剥がれ落ちることもあります。これらの症状を引き起こす原因は、実に様々です。細菌やウイルス、真菌(カビ)などの微生物によって皮膚に炎症が起こる感染症や、ダニやノミなどの寄生虫によるものもあれば、特定の物質に対して体が過剰に反応してしまうアレルギーが原因となることもあります。 また、アトピー性皮膚炎のように、自分の免疫システムが自分の体を攻撃してしまう自己免疫疾患によって発症するケースもあります。さらに、生まれつきの体質や遺伝が影響している場合もあれば、特定の薬の副作用として症状が現れることもあります。さらに、内臓の病気が原因で、皮膚に症状が現れることもあります。このように皮膚病は、皮膚そのものだけの問題ではなく、体の様々な要因が複雑に絡み合って起こる病気なのです。
皮膚病の原因 | 例 |
---|---|
微生物 | 細菌、ウイルス、真菌(カビ) |
寄生虫 | ダニ、ノミ |
アレルギー | 特定の物質への過剰反応 |
自己免疫疾患 | アトピー性皮膚炎 |
その他 | 遺伝、薬の副作用、内臓の病気 |
化粧品と皮膚炎の関係
私たちは誰もが、美しく健康的な肌を目指して化粧品を使います。しかし、肌を美しく保つために使うはずの化粧品が、時には皮膚のトラブルを引き起こすことがあります。その代表的なものが、接触皮膚炎です。
接触皮膚炎とは、特定の物質が肌に触れることで、赤みやかゆみ、湿疹などの炎症反応が起きることを指します。そして、この接触皮膚炎の原因となる物質の中には、化粧品に含まれる成分も少なくありません。
接触皮膚炎には、大きく分けて二つの種類があります。一つは、「一次刺激性接触皮膚炎」と呼ばれるもので、これは文字通り、特定の物質が肌に刺激を与えることで起こる炎症です。例えば、強い酸性やアルカリ性の物質が肌に触れると、誰でも炎症を起こす可能性があります。
もう一つは、「アレルギー性接触皮膚炎」と呼ばれるもので、こちらは特定の物質に対するアレルギー反応が原因で起こります。アレルギー反応は、誰もが同じように起こるわけではなく、特定の物質に対して過敏に反応する体質の人に限られます。そのため、同じ化粧品を使っていても、ある人は発症するけれど、別の人は発症しない、ということが起こります。
化粧品による接触皮膚炎を防ぐためには、自分の肌に合った化粧品を選ぶことが何よりも大切です。新しい化粧品を使うときには、いきなり顔に使うのではなく、腕の内側など、皮膚の薄い部分で試してみましょう。数日使ってみて、赤みや痒みなどの症状が出ないことを確認してから、顔に使うようにすると安心です。
接触皮膚炎の種類 | 原因 | 特徴 |
---|---|---|
一次刺激性接触皮膚炎 | 特定の物質による肌への直接的な刺激 | 誰でも発症する可能性がある |
アレルギー性接触皮膚炎 | 特定の物質に対するアレルギー反応 | アレルギー体質の人だけが発症する |
一次刺激性接触皮膚炎とは
– 一次刺激性接触皮膚炎とは私たちの肌は、常に外部からの刺激にさらされています。強い日差しや乾燥した空気、細菌などから身を守るために、皮膚にはバリア機能が備わっています。しかし、ある種の物質に触れることで、このバリア機能が損なわれ、炎症を引き起こすことがあります。これが、一次刺激性接触皮膚炎と呼ばれる皮膚トラブルです。この皮膚炎の原因となる物質は、私たちの身の回りにも多く存在します。例えば、トイレ用洗剤などに含まれる強い酸性やアルカリ性の物質、シャンプーや食器用洗剤などに含まれる界面活性剤などが挙げられます。これらの物質は、皮膚のバリア機能を破壊する力が強く、少し触れただけでも炎症を引き起こす可能性があります。一次刺激性接触皮膚炎になると、肌が赤くなったり、ヒリヒリとした痛みやかゆみを感じたりします。症状が悪化すると、皮膚が乾燥してガサガサになったり、ひび割れを起こしたりすることもあります。特徴的なのは、特定の物質に触れた多くの人に、同様の症状が見られることです。もし、身に覚えのある物質に触れた後に、このような症状が出た場合は、すぐにその物質の使用を中止し、皮膚科を受診しましょう。自己判断で市販薬を使用すると、症状が悪化する場合があるので注意が必要です。日頃から、刺激の強い物質を扱う際は、ゴム手袋を着用するなど、皮膚への接触を避けるように心がけましょう。
項目 | 説明 |
---|---|
名称 | 一次刺激性接触皮膚炎 |
原因 | 強い酸性やアルカリ性の物質(トイレ用洗剤など) 界面活性剤(シャンプー、食器用洗剤など) |
症状 | 皮膚の赤み、ヒリヒリとした痛み、かゆみ、乾燥、ガサガサ、ひび割れ |
特徴 | 特定の物質に触れた多くの人に同様の症状がみられる |
対策 | 原因物質への接触を避ける(ゴム手袋の着用など) 症状が出た場合は、物質の使用を中止し、皮膚科を受診 |
アレルギー性接触皮膚炎とは
– アレルギー性接触皮膚炎とは私たちの体は、本来であれば無害な物質に対しても、免疫機能が過剰に反応してしまうことがあります。これをアレルギー反応といい、皮膚に炎症が起こる場合はアレルギー性接触皮膚炎と呼ばれます。この皮膚炎は、特定の物質に対するアレルギー反応によって引き起こされます。原因となる物質はアレルゲンと呼ばれ、人によって様々です。化粧品に含まれる成分や香料、金属などが代表的なアレルゲンとして知られています。注意すべき点は、初めて使用した時に症状が出るとは限らないことです。繰り返し使用することで体が特定の物質に感作され、ある日突然、発疹やかゆみなどのアレルギー症状が現れることがあります。これは、皮膚がアレルゲンを「危険なもの」と認識し、排除しようとする反応です。また、アレルゲンに触れてから症状が現れるまでの時間も、数時間から数日と個人差があります。そのため、原因物質を特定するのが難しい場合もあります。もし、化粧品を使用した後に皮膚にかゆみ、赤み、湿疹などの症状が出た場合は、すぐに使用を中止し、皮膚科を受診しましょう。自己判断で市販薬を使用すると、症状が悪化したり、原因物質の特定が遅れたりする可能性があります。専門医による適切な診断と治療を受けることが大切です。
項目 | 内容 |
---|---|
疾患名 | アレルギー性接触皮膚炎 |
定義 | 無害な物質に対し、免疫機能が過剰に反応し、皮膚に炎症が起こるアレルギー反応 |
原因 | 特定の物質(アレルゲン)に対するアレルギー反応 (例:化粧品成分、香料、金属など) |
症状発現 | ・初めて使用した際に症状が出るとは限らない ・繰り返し使用することで感作され、発疹やかゆみなどのアレルギー症状が出る場合がある ・アレルゲン接触から症状発現までの時間は数時間から数日と個人差あり |
対処法 | ・化粧品使用後、皮膚にかゆみ、赤み、湿疹などの症状が出た場合は使用を中止 ・自己判断で市販薬を使用せず、皮膚科を受診 |
皮膚トラブルを防ぐために
毎日のように使用する化粧品ですが、お肌に合わないものを使うと、思わぬ肌トラブルを引き起こしてしまうことがあります。それを防ぐためには、ご自身の肌質に合った化粧品を選び、正しく使うことが何よりも大切です。
まず、自分の肌は乾燥肌なのか、敏感肌なのか、脂性肌なのかなど、ご自身の肌質を把握しましょう。それぞれの肌質に合った製品を選ぶことが、トラブルを防ぐ第一歩です。化粧品売り場やインターネットで、簡単に肌質をチェックできるサービスもありますので、活用してみるのも良いでしょう。
新しい化粧品を使うときは、いきなり顔に塗ってしまうのは大変危険です。顔に使用する前に、腕の内側などの目立たない場所でパッチテストを行い、数時間から一日程度置いて、赤みやかゆみなどの異常が出ないか確認してから使うようにしましょう。
また、どんなに肌に良い化粧品でも、使用期限が過ぎたものを使うのは避けましょう。古くなった化粧品は、成分が変化したり、雑菌が繁殖したりして、肌トラブルの原因となる可能性があります。使用期限はしっかりと守って下さい。
さらに、化粧品は清潔な手で扱い、容器を清潔に保つことも大切です。指や容器に付着した雑菌が化粧品に混入し、肌トラブルの原因となることがあります。これらの点を心がけることで、健やかな肌を保ちましょう。
ポイント | 詳細 |
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肌質に合った化粧品を選ぶ | – 肌トラブルを防ぐためには、自分の肌質(乾燥肌、敏感肌、脂性肌など)に合った化粧品を選ぶことが重要 – 化粧品売り場やインターネットで肌質チェックサービスを活用するのも有効 |
パッチテストの実施 | – 新しい化粧品は、顔に使用する前に腕の内側などでパッチテストを行い、赤みやかゆみなどの異常が出ないかを確認する |
使用期限を守る | – 使用期限が過ぎた化粧品は、成分変化や雑菌繁殖の可能性があり、肌トラブルの原因となるため使用しない |
清潔な状態を保つ | – 化粧品は清潔な手で扱い、容器も清潔に保つ – 指や容器の雑菌混入による肌トラブルを防ぐ |