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化粧品のpH:美肌を保つ鍵

コスメを知りたい

先生、「化粧品のpH」ってよく聞くけど、どういう意味ですか?

コスメ研究家

良い質問だね! pHは、その液体が酸性かアルカリ性かを表す数字なんだ。0から14まであって、7が中性、7より小さいと酸性、大きいとアルカリ性になるんだよ。

コスメを知りたい

じゃあ、化粧品のpHは、肌に何か影響があるんですか?

コスメ研究家

そうなんだ。実は、肌は弱酸性で、そのおかげで細菌から守られているんだ。だから、極端に酸性やアルカリ性の化粧品を使うと、肌のバランスを崩してしまう可能性があるんだよ。

pHとは?

pHとは?

– pHとは?私たちの身の回りには、水のように中性のものだけでなく、酸っぱいものや苦いものなど、様々な性質を持つ液体が存在します。このような液体の性質を示す指標の一つに「pH(ピーエッチ)」があります。pHは、ある液体がどれくらい酸性、あるいはアルカリ性かを表す尺度です。pHは0から14までの数値で表され、ちょうど真ん中の7を中性と呼びます。水は中性の液体なので、pHは7になります。 pH7よりも数値が小さいほど酸性が強くなり、例えばレモン果汁のような酸っぱい液体はpH2~3程度の酸性を示します。反対に、pH7よりも数値が大きいほどアルカリ性が強くなり、石鹸水のようなヌルヌルとした液体はpH10~11程度のアルカリ性を示します。pHは私たちの生活に深く関わっています。例えば、化粧品やシャンプーなどは、肌や髪への刺激を少なくするために、適切なpHに調整されています。また、農作物の生育にも土壌のpHが大きく影響するため、農家の人は土壌のpHを測定し、石灰などをまいて調整を行っています。

pH 性質
0~7 酸性 レモン果汁 (pH2~3)
7 中性
7~14 アルカリ性 石鹸水 (pH10~11)

肌のpHとバリア機能

肌のpHとバリア機能

私たちの肌は、健康な状態であれば弱酸性に保たれています。これは、皮膚表面にある皮脂腺から分泌される皮脂と、汗腺から出る汗が混ざり合ってできる、皮脂膜のおかげです。皮脂膜は肌を覆う薄い膜で、弱酸性に保たれています。
この弱酸性の状態こそが、肌のバリア機能を正常に保つ上で非常に重要です。
バリア機能とは、まるで家の壁のように、外部からの刺激や細菌の侵入を防ぎ、肌内部の水分が蒸発するのを防ぐ働きです。このバリア機能が正常に働かなくなると、肌は乾燥しやすくなり、外部からの刺激を受けやすくなります。その結果、肌荒れやかゆみ、炎症などを引き起こしやすくなってしまうのです。
逆に、肌がアルカリ性に傾くと、バリア機能が低下し、乾燥や肌トラブルの原因になります。例えば、アルカリ性の石鹸を使いすぎると、必要な皮脂まで洗い流してしまうため注意が必要です。
健康な肌を保つには、この弱酸性の皮脂膜を保つことが大切です。そのためには、洗浄力の強すぎる洗顔料の使用を控えたり、保湿をしっかり行うなど、日々のスキンケアで肌を優しくいたわることが重要になります。

肌の状態 状態の説明 肌への影響
弱酸性 ・健康な肌の状態
・皮脂膜によって保たれる
・バリア機能が正常に働く
・外部刺激や細菌から肌を守る
・肌内部の水分蒸発を防ぐ
・乾燥や肌トラブルを防ぐ
アルカリ性 ・バリア機能の低下
・例:アルカリ性石鹸の使いすぎ
・乾燥
・肌トラブル(肌荒れ、かゆみ、炎症など)

化粧品のpHの影響

化粧品のpHの影響

私たちの肌は、健康な状態を保つために、弱酸性に保たれています。これは、外部からの刺激や細菌の繁殖を抑える、天然のバリア機能としての役割を果たしているためです。しかし、使用する化粧品のpHが、この肌本来の弱酸性と大きく異なる場合、肌への負担が大きくなり、バリア機能を低下させてしまう可能性があります。

例えば、アルカリ性の強い洗顔料を毎日使い続けると、肌に必要な皮脂まで洗い流してしまいます。皮脂は肌の潤いを保つために必要なものですから、これが不足すると、乾燥肌や肌荒れの原因となってしまいます。また、洗浄力が強すぎるあまり、肌に必要な潤い成分まで奪い去ってしまう場合もあります。

一方、酸性の強い化粧品は、ピーリング効果などが期待できる一方で、肌への刺激が強すぎる場合があります。特に、敏感肌の方は、赤みやかゆみなどの肌トラブルを引き起こす可能性がありますので注意が必要です。

化粧品を選ぶ際には、自分の肌質に合ったpHのものを選ぶことが大切です。パッケージに記載されている成分表示などを確認し、肌に優しい化粧品を選び、健やかな肌を保ちましょう。

化粧品のpH メリット デメリット 備考
アルカリ性(強い洗顔料など) ・必要な皮脂まで洗い流し、乾燥肌や肌荒れの原因となる
・肌に必要な潤い成分まで奪い去ってしまう場合がある
酸性(ピーリング効果があるものなど) ・ピーリング効果などが期待できる ・肌への刺激が強すぎる場合がある
・敏感肌の方は、赤みやかゆみなどの肌トラブルを引き起こす可能性がある
弱酸性 ・肌のバリア機能を保つ
・肌への負担が少ない
健康な肌は弱酸性に保たれている

化粧品を選ぶ際のポイント

化粧品を選ぶ際のポイント

毎日のスキンケアに欠かせない化粧品ですが、種類が豊富でどれを選べばいいのか迷ってしまうことはありませんか?化粧品を選ぶ際には、パッケージに記載されているpH値に注目してみましょう。
pH値とは、物質の酸性・アルカリ性の度合いを示す数値のこと。0から14までの範囲で表され、数値が小さいほど酸性が強く、大きいほどアルカリ性が強くなります。7前後が中性です。
健康な肌は、その表面が弱酸性に保たれています。これは、外部からの刺激や細菌の繁殖を抑え、肌を守る役割を果たしています。
そのため、洗顔料や化粧水など、肌に直接触れるものや長時間使用するものは、できるだけ肌に近い弱酸性のものを選ぶのがおすすめです。弱酸性の化粧品は、肌への刺激が少なく、肌本来の力をサポートしてくれます。
一方、クレンジングなど、洗浄力の強いものは、弱アルカリ性のものもあります。ただし、洗浄力の強いものは必要な皮脂まで洗い流してしまう可能性もあるため、注意が必要です。
自分の肌質に合ったpHの化粧品を選び、健やかな肌を保ちましょう。

化粧品の種類 pH値 詳細
洗顔料、化粧水など
肌に直接触れるもの、長時間使用するもの
弱酸性 肌への刺激が少なく、肌本来の力をサポート
クレンジングなど
洗浄力の強いもの
弱アルカリ性 洗浄力が高い一方、必要な皮脂まで洗い流してしまう可能性も

まとめ

まとめ

– まとめ

肌の美しさは、目に見えるものだけではありません。 普段意識することが少ないかもしれませんが、肌の健康を保つためには「pHバランス」が非常に重要です。

pHとは、物質の酸性・アルカリ性の度合いを示す指標のこと。健康な肌は弱酸性に保たれており、このバランスが崩れると、乾燥、肌荒れ、ニキビなどの様々な肌トラブルを引き起こしやすくなります。

では、どのようにしてpHバランスを整えれば良いのでしょうか? その答えの一つが、「化粧品選び」です。化粧水や乳液、美容液など、様々な化粧品が販売されていますが、それぞれpH値が異なります。自分の肌質に合ったpH値の化粧品を選ぶことで、肌本来の力を引き出し、健やかな状態に保つことができるのです。

例えば、乾燥肌の方は、弱酸性の化粧品を選ぶことで、肌の水分を保ち、バリア機能を高める効果が期待できます。一方、脂性肌の方は、皮脂の分泌を抑えるために、やや酸性の強い化粧品を選ぶと良いでしょう。このように、自分の肌質に合わせた化粧品選びをすることが、美肌への近道と言えるでしょう。

日々のスキンケアにおいて、pHバランスを意識することで、内側から輝くような、真の美しさを手に入れましょう。

肌のpHバランス 重要性 整え方
健康な肌は弱酸性 pHバランスが崩れると、乾燥、肌荒れ、ニキビ等の肌トラブルの原因に 肌質に合ったpH値の化粧品を選ぶ
乾燥肌 弱酸性の化粧品で、肌の水分を保ち、バリア機能を高める
脂性肌 やや酸性の強い化粧品で、皮脂の分泌を抑える